♪♪ NATの独り言 (心・ジャズ)

生きていく上で信じてること。大好きなジャズのこと等

2008年11月

亀に進化する途中の亀の化石が発見されたって…

びっくり 最近、中国の南西部で2億2000万年前の「亀に進化する途中」の動物の化石が発見されたという、とても面白いニュースがあった。少なくともお腹の側には既に甲羅があるという。研究によると、肋骨が進化して板状になり、胸やお腹を覆うようになったものらしい。一方、背中側は、皮膚は相当硬くなってきているが、まだ甲羅はないという。お腹だけが甲羅になった亀というわけだ。

はてな お腹だけを甲羅で覆った亀は、何がいいのだろう。中国の研究者は、それは多分、その亀が海などの水中を泳いでいる時に、弱い胸やお腹を、下側からアタックされることへの防備になったのだろうと推測している。また、そのことから、その亀は陸生ではなく水生と推察されている。そのうちお腹だけでなく、更に背中も覆った亀に発展したということなのだろう。あるいは、水生でお腹に甲羅をもった亀が、陸に上がり、そうなると、上からアタックされるのが多いので、こんどは背骨を発展させて背中の甲羅を作ったということなのかも知れない。

にっこり このように進化の途中の化石がみつかると、進化の過程が推察できて、非常にエクサイティングである。トカゲがどうやって鳥になったのかという問題については、前にも書いたが(注:2007年1月当ブログ)、これは亀以上に面白い。トカゲ(というか恐竜)に羽根が生えて鳥になったとして、その進化の途中はどうだったかという問題だ。前のブログでは、ほとんど途中がなく、一気に鳥になった可能性のほうを書いた。

OK しかし、漸次、今回の亀のように、鳥になったのかも知れない。先ずトカゲに毛が生えた。あるいは恐竜は元々大なり小なり毛が生えていたという説もある。毛がふさふさと生えたトカゲというのは何の意味があるのだろう? 一つは、当然保温。あるいは飾りという説もある。また、中には羽毛のような毛を広げて、滑走するような感じで走り、他の動物より速く走ることを目指したやつもいたという説もある。しかし毛は甲羅と違って化石で残らないので、そういう証拠はなさそうだが、もしそれが本当なら、この滑走するトカゲこそが鳥の前身であろう。滑走するうちに、手全体に羽毛を広げてより滑走性を高めると同時に、骨を空洞の軽量構造にし、更に空中に浮かべるようにした。その結果、しまいには、崖の上からグライダーみたいに空中滑走できるやつが登場し、ついには鳥になった。といった筋書きはあり得たかもしれない。しかし、このような「飛びかけ」の形態の化石がないから、分からない。私としては、空への挑戦だから中途半端な段階は考えにくいと思う。そこで、「一気に鳥になった」と思ってしまうのである。

笑い そして、一気の進化のような、いわゆる「大進化」の場合、漸進進化のように自然淘汰原理だけでは説明しきれない。生命の中に、次の段階に進化する何か未解明の内在的な仕組み(あるいは外部からの未解明の働き掛けの仕組み)があってそうなった可能性は否定できないと思う。しかし、それを「神の手」といって終わりにするのでは科学は進歩しない。科学者頑張れ。私の生きている間に、解明してちょうだい。  Nat



帽子ってなんだ?

帽子 最近思うのだが、お年寄りの方は、とにかくいつも帽子をかぶっている。5人くらいが集まっていて、5人全員が帽子をかぶっているといったことはしょっちゅうある。散歩する老夫婦も、ほぼ必ず両方とも帽子をかぶっている。なぜだろう。もちろん、夏は日射を避けるため、冬は防寒というような実際的な目的もあるだろう。お年寄りは、若い人よりも、暑さ・寒さに弱いから。しかし、実は暑くも寒くもない春や秋でも、お年寄りは帽子をかぶっている。それはむしろ習慣であろう。ではなぜ、習慣になっているのか。

ウインク 人類の歴史をひもどくと、大昔は、どうも帽子は実用よりも、そもそも王族や貴族などの権威の表現として人類に導入されたものと思われ、働く平民は髪を束ねる布の類程度で、頭をすっぽり覆う帽子や冠の類には縁がなかったようだ。エジプトやギリシア、古代ローマなどはそうだ。しかし、中国の漢の頃は、少なくとも華北人は、平民も髪をきちんと結い、その上で冠をかぶる風習があったらしい。髪には生命力が宿ると信じられ、それを大切に保護する趣旨だそうだ。

学ラン 一方、近代になってくると、男の場合は軍隊を筆頭に帽子をかぶることが一つの正装となる。学校の制服は軍服に起源を持つようだから、学校でも統一的学帽をかぶらせることになる。野球チームなどでも統一された帽子をかぶる。米国でも一昔前は、男は皆帽子をかぶって外出した。皆、制帽のように同じような帽子をかぶるのだ。所属する団体、あるいは男であることを、共通の帽子形式で表現したり誇示するのである。

服 しかし、軍隊の文化の流れを汲まない女性は違うようだ。女は、近代でも男ほど帽子をかぶる社会的規範はない。女性は、むしろ昔の貴族のファッションの流れを汲み、ファッションとしての帽子を、特に着飾る場面で個人的にかぶる。日本でも美智子様の帽子姿が、女性の帽子を流行させた。女性の場合は、皆同じ帽子をかぶるのではなく、かぶりたい個人がそれぞれ個性的な選択をする。

びっくり という風に考えてくると、帽子というものは、前述の中国の漢の時代の例のようにやや宗教がかった思いもあろうが、基本的には男の場合は社会的規範、女性の場合はファッションであろう。いずれにせよ、自分、ないしは自分の所属する団体や階級の見え方に威厳を添えたり、際立たせるという、いわば「自己表現・誇示」が帽子の目的である。体の中で自己表現の部位としては、足や手や体もあろうが、何といっても、人間を識別する最たる箇所は顔だ。その顔に装飾をかぶせて、自分や団体や階級を目だたせようというのが帽子であると思われる。服は体を覆おう実際的な目的がベースだ。しかし、帽子は、もっぱら自己表現・自己誇示。そして、男の場合はそれが社会的規範になっていたということだ。

笑顔 このようにして、明治以降、日本でもその流れを汲んで、男は帽子をかぶるのが外出の姿の基本になった。だから、お年寄りは今でも帽子をかぶる。別におしゃれではなく、「きちんとした身なり」のつもりなのである。(もっとも、女性のお年寄りもよく帽子をかぶるのはなぜか?今、ひとつ分からない。もう少し探求してみる必要がありそうだ。)

まる 一方、今や男でも、お年寄り以外の帽子着用率は大きく落ちている。通勤の風景で1000人いてもお年寄り以外で帽子をかぶっている人はゼロだろう。精々、街中で遊び的なファッションで毛糸の帽子をかぶっている若者が若干名いるだけだ。「身なり」で画一的な規範に拘束される時代は終わったからだ。自由に着飾るとなると、ヘアスタイルを崩す帽子、昔風なイメージがある帽子や制帽のようなものはなかなか選択されない。かくして、今やお年寄り以外は帽子をかぶらないのである。ちなみに、私も帽子というものは一つも持っていない。そういう意味では、帽子かぶらない文化は、画一的規範から自由になろうとしている文化ではないかと思う。   
 Nat

神を信じると、何かいいことあるのか? その5

笑顔 私の教会の男の方で、もう80過ぎの人がいる。クリスチャン暦50年以上なのであるが、その方は常々言っていた:「キリスト教はご利益(りやく)宗教ではないということで、信じてもご利益はないように言う人がいるが、もっとはっきりご利益があるというべきだ。」と。しかし、その方は、どういうご利益があると思っているのか、余り言われなかったので、私もそれ以上つっこまなかった。

落ち込み その後、その方の奥様も歳をとられ、ずっとベッドで寝たきりになった。自由な意思疎通ももうほとんどないらしい。奥様のためにずっと祈り続けているのだけれど、それ以上の意識低下もないが回復もない。そのまま長い。その方が奥様のことを強く思われているので、私も常日頃、その方と奥様のことを祈ることが多い。先日、日曜の礼拝の後のお茶飲みながらの立ち話で、その方と話す機会があった。私から「最近、私のブログの記事で『信じて何かいいことあるのか?』とのテーマで、何回かシリーズで書いていましてね。貴方が前から『信じると必ずいいことがある』と言われているのを思い出しましたよ。」と切り出した。

びっくり すると、驚いたことに、その方は「ああ。あれは間違いだったと気がつきました。あれは、自分の生活の中の出来事を、自分の都合のいいように解釈して、これこそ神様の為されていることなどと、こじつけていただけだったように思います。神様が私の言いなりになって、何でも言う通りして下さるわけがない。神様の愛は、もっと大きなものだったのですね。一つ一つの出来事での神さまのみ心は分からない。でも、全体として、神さまが悪いようにされるわけがない。それを信じる。それこそが信じるということの意味だったんですね。」そう言われた。病床で寝たきりで余り反応もない奥様と毎日対面し、奥様の回復を毎日祈るが、神さまは必ずしも人間の祈る通りにはして下さらない。しかし、そうやって生きる毎日の中で、自分にも奥様にも神の愛が満ち溢れていることに気づかされたというだろうか。

にっこり 信仰というものは、50年たっても、60年たっても、間違いに気がつくこともあれば、新鮮な発見もある。そうやって“進化”しながら生き続ける。それが信じて生きるということなのかも知れない。それで私は、その方に、「貴方の信仰もまだまだ進化中なのですね。」と。その方は、にこっと微笑まれた。いい笑顔だった。  Nat
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