昨晩の安倍首相の消費増税先送りの「言いわけ会見」。

● その中で、アベノミクス成功の話として、もう株高は言えなくなったので、必死に雇用関係の状況好転を主張した。しかし、その分の幸せの実感が国民に乏しいので、国民は「ウン、雇用好転?」と思った筈だ。
 

1.求人倍率の向上は、去年ここで載せた以下のチャートの通り、安倍政権の就任に関係なく、ずっと前から一貫して倍率は上昇。そしてそれは日本が少子化・高齢化で働く人が減って、分母が小さくなり見掛け上の倍率が上っているだけの話。

2.労働人口が増えてきたのも、去年までは正社員の替わりを複数のパートで埋めて、見掛け上の人数が増えていたものだが、去年は確かに正社員が26万人増えた。処が、これが殆ど、介護関係と保険関係だ。介護士の確保難で正規雇用が増え、また保険業法の改訂で保険募集のオバサンが正社員化したというだけの話。アベノミクスで日本経済が活性化したからではない。

3.パート賃金は上昇してきているが、企業がパートへの過度依存で、低すぎた賃金がジリジリ上昇しているもので、別にアベノミクスのお蔭ではない。

● アベノミクスは、もっぱら黒田日銀の金融緩和と、公共工事バラまきだが、金融緩和の円安・株高は終わったし、公共バラマキは所詮麻薬。言って悪いが、何の成果もないと思う。  Nat 

安倍政権と雇用