★今回発表されつつある政府の長期エネルギーが、全くのマヤカシ・欺瞞であることは先日ここに書いた。

● 今朝の日経報道で、(1)検討会議では多数の民間委員などが一斉に「原発は建て替え・新設を見込まないと2割の比率の実現・維持は無理」と主張しているのに、(2)世耕経産大臣は「建て替えや新増設を現段階では全く想定していない」と突っ張り、多くの委員が政府の欺瞞的態度、何も決めない態度に呆れ果てたことが書かれている。
● 建て替え・新設なしでは原発は寿命を迎えて中長期的に消えるしかないことは誰にでも分かることだ。委員の一人の橘川教授が月曜の日経に表を掲載して論じていたが、基本寿命の40年を迎えた原発を終わりにすると2050年で稼働している原発はゼロになり、老朽化した原発の稼働を60年目まで許容したとしても、2060年末位にはもう殆ど稼働原発はなくなるというのを示している。
● 自民党政権の政府では、「原発は2割」という旗印は降ろしたくないが、一方「古くなったのは新たに建て替える」等とはっきり言おうものなら、一発で選挙で不利になるので、絶対言わない。その上で巧妙に「現時点では全く建て替え考えてない」などと「現時点では」と但し書きをつける。
● つまり、当面は国民に殆ど嘘をついて安心させておいて、(1)国民が忘れたころに、折を見て建て替えの話を持ち出す、(2)その時点でまだ国民が反発したら、原子力規制委員会に40年超の老朽原発の安全宣言を乱発させて老朽原発の稼働を多発させる、(事故は起こらないとタカを括る。)という腹であろう。 
● こういう超無責任・欺瞞的な自民政権だが、話が一般国民には分からないので、まんまと逃げおおせるのである。そろそろ国民は本気で怒るべきであろう。   Nat