★日本のプルトニウムどうするんだ?-問題。一般国民も、報道機関も、政治家も、誰にも難しくて分からないテーマである。だから、もちろん安倍政権は、超ずるく、知らんぷり。

● 一方、米国他から、日本のプル問題への風当たりが強くなっている。

● 簡単に言うと、核兵器独占5国(WWIIの戦勝国)以外は核兵器原料のプルを持てないと彼らが決めたルールにも拘わらず、日本は、昔、米国に「ウラン核燃の再処理・高速増殖炉での核燃料サイクルやらないと資源ゼロ国家としてやっていけない、その結果、必然的に途中でプルが出るのを許して!」と談判。それで世界の例外で日本のプル保有が認められてきたものだ。要は、日本はプルで核兵器作る気はないが、資源貧国としてウラン燃やして出るプルの再利用は認めてねということだ。 

● ところが状況が変化する:(1)日本は高速増殖炉を断念、ウラン燃料の原発の再稼働もできないので、再処理したプルの再燃料化(プルT)も進まないという具合に大前提の崩壊、(2)イラン、北朝鮮などの核兵器武装国家の登場、(3)その中で、日本自身の核武論の浮上・・・以上だ。

 だから、核兵器5ヵ国はもはや、日本のプル保有を例外として認める理由を失ったということだ。

● ところがだ、日本がプル持っていることの、核兵器への発展リスクとなると全然ない。お笑いなくらいない。(1)日本のプルの8割は昔処理を頼んだ英仏(核独占OK国)にある。(2)そもそもウラン燃やしてできるプルは核兵器になるプル239以外の他4種類もの同位体が混在するもので、ウランのようには濃縮も出来ないし、全く核兵器にならない代物である。これ、ちょっとした人なら誰でも知っていることだ。

● ところが、温暖化ガス問題同様、世界政治の中では、「プル」というば「プル」で、日本のプルも核兵器原料呼ばわりされ、誰も止められないのだ。

● 今朝の日経に、珍しく日本のプル問題の特集があった。しかし、日経自身はよくわからんのだろうが、3人の評論載せて終わり。無意味。

● 今のまま発再稼働ダメな場合、日本にある若干のプルは、直接投棄必須というしんどい問題はある。しかし、安倍政権、野党、日経など報道機関力は、日本のプルは国際政治の恰好の標的にはなっても、実際的なリスクは全くないという点を、もっともっと強く主張すべきなのである。・・・なぜ、安倍政権にそれができないか? それは、原発再稼働、核燃サイクルについて、位置づけの変更を一切避けているからだ。そんなことでは、プル問題でも、世界中に何も言えないで終わるだけだ。

● かくかように、欺瞞・逃げの安倍政権は、プル問題一つとっても国のために何もしていないのだ!!! 大声で言いたい。   Nat