「ブルース」という言葉を知らない人は少ない。なんとなく、ちょっと陰鬱で、ちょっと退廃的で、それでいて、なぜかちょっと暖かい、そんなサウンドの音楽といった感じではないだろうか。日本では、歌謡曲の世界で「港町ブルース」など「XXブルース」というのが多い。要するに4拍子の、ゆったり・しっとり・みっちりというノリの曲がブルースといわれる。また、社交ダンスの世界でも、ブルースというと、ゆったりした4拍子の曲で踊る踊り方のようだ。
しかし、ジャズの世界でブルースというと、実は「ゆったり4拍子の曲」とは相当違う意味になる。広い意味では黒人が辛さを歌った比較的単純な繰り返し基調の歌の意味にもなるが、もう少し狭く「ジャズのブルース」となると、特定の構成の12小節の音楽を意味する。和音のことを余り御存知ない方でも、「主要3和音」というのを小学校や中学校で習ったのを思い出されるだろう。ドミソ、ドファラ、シレソの3つだ。ジャズのブルースというのは、一番簡単に言うと、バックでなる和音が、4拍子、つまり4拍を一小節として、一小節ごとに、ドミソ、ドファラ、ドミソ、ドミソ、ドファラ、ドファラ、ドミソ、ドミソ、シレソ、シレソ、ドミソ、ドミソ という順序で変わるものなのだ。ピアノのある人は、このドミソ、ドファラというのを順番に弾いてみたらいい。「ドー」「ミー」「ソー」、「ドー」「ファー」「ラー」と一音ずつ弾いてみるといい。なんとなく、どっかで聴いた音楽の雰囲気が思い起こされたら、あなたは、割といい音感をしている。それがジャズのブルースの雰囲気なのだから。
この12小節の和音の順番が後ろで鳴っているのに合わせて、それに合うような歌を鼻歌のように口ずさむ。これがジャズのブルース。I hate to see---- the evening sun go down. を最初の4小節の間に口ずさむ。そして、次の4小節で、また、Hate to see---- the evening sun go down. 最後の4小節で Cause my baby------he done left this town. とBroken Englishで口ずさむ。これで有名なSaint Louis Bluesになる。
ジャズ音楽家は、こんにち、この12小節のブルースという音楽を、もう少し、複雑にカッコよく奏でる。しかし、基本は上に書いたとおり。このネチっこい、単純な12小節ブルースのフィーリングのないブルースはブルースじゃない。多少、モダンなカッコいい和音の変化を挿入するのは結構。私もそうしている。しかし、ブルースのブルースたるゆえんは、元々の、あのネチっこい単純な12小節ブルースのフィーリングにあるのだ。 Nat
しかし、ジャズの世界でブルースというと、実は「ゆったり4拍子の曲」とは相当違う意味になる。広い意味では黒人が辛さを歌った比較的単純な繰り返し基調の歌の意味にもなるが、もう少し狭く「ジャズのブルース」となると、特定の構成の12小節の音楽を意味する。和音のことを余り御存知ない方でも、「主要3和音」というのを小学校や中学校で習ったのを思い出されるだろう。ドミソ、ドファラ、シレソの3つだ。ジャズのブルースというのは、一番簡単に言うと、バックでなる和音が、4拍子、つまり4拍を一小節として、一小節ごとに、ドミソ、ドファラ、ドミソ、ドミソ、ドファラ、ドファラ、ドミソ、ドミソ、シレソ、シレソ、ドミソ、ドミソ という順序で変わるものなのだ。ピアノのある人は、このドミソ、ドファラというのを順番に弾いてみたらいい。「ドー」「ミー」「ソー」、「ドー」「ファー」「ラー」と一音ずつ弾いてみるといい。なんとなく、どっかで聴いた音楽の雰囲気が思い起こされたら、あなたは、割といい音感をしている。それがジャズのブルースの雰囲気なのだから。
この12小節の和音の順番が後ろで鳴っているのに合わせて、それに合うような歌を鼻歌のように口ずさむ。これがジャズのブルース。I hate to see---- the evening sun go down. を最初の4小節の間に口ずさむ。そして、次の4小節で、また、Hate to see---- the evening sun go down. 最後の4小節で Cause my baby------he done left this town. とBroken Englishで口ずさむ。これで有名なSaint Louis Bluesになる。
ジャズ音楽家は、こんにち、この12小節のブルースという音楽を、もう少し、複雑にカッコよく奏でる。しかし、基本は上に書いたとおり。このネチっこい、単純な12小節ブルースのフィーリングのないブルースはブルースじゃない。多少、モダンなカッコいい和音の変化を挿入するのは結構。私もそうしている。しかし、ブルースのブルースたるゆえんは、元々の、あのネチっこい単純な12小節ブルースのフィーリングにあるのだ。 Nat