♪♪ NATの独り言 (心・ジャズ)
生きていく上で信じてること。大好きなジャズのこと等
2008年04月
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2008年04月29日
17:59
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その他色々だよ
最強の格闘技・武術 その9
何か分からないが、触れたとたんに相手が無力化したり、吹っ飛んだりする、この一見嘘っぽい合気柔術。一度見てみないと信じられないだろう。
佐川は、自分の技をビデオなどに撮ることを強く嫌ったようで、何も残っていない。一方、武田門下生の堀川幸道の又その門下に岡本正剛(1925- )という人がいる。この人は武田・佐川らの大東流合気柔術の中では珍しく、ビデオなどでの普及を心がけた人のようで、合気のビデオがあるのだ。なぜかリンクがうまく貼りつかないのでYouTubeのURLそのもので悪いが、http://budo.seesaa.net/article/57431689.htmlを見てみてほしい。ビデオ3本あるから。魔法のようでしょう。また、私が先ほどから普及派・普及派といっている植芝合気道道場にも、その後継者、塩田剛三(1915-1994)という、これまた「神」といわれた人がいて、この人のビデオも多く見られる。たとえば http://www.youtube.com/watch?v=eDC2MS5wozIや http://www.youtube.com/watch?v=7DiNQgAbH0Y&feature=relatedをご覧頂きたい。恐らく、佐川の到達した合気は、このような岡本や塩田のビデオにある技を、更に神がかったものにしたものだったのではないだろうかと想像する。
一方、このように触れただけでも吹っ飛ぶのは、大東流に限らないような気がしてきている。沖縄の秘伝の唐手(空手)の流れを組む幻の武術家上原清吉(1904-2004)のビデオを見てみてほしい。http://www.youtube.com/watch?v=Dy-sN4m1vK8&feature=related これなんかはちょっと本当かなと一瞬思わせるが、このビデオのように相手を無力化する「気」は、大東流の合気と類似のものではないかと思う。
津本陽の佐川に関する本の中で、佐川が発言していることがある。それは、そもそも昔の武術家は皆、鍛えているうちに、自然に合気の世界に踏み込み、「柔」をもって「剛」を制した。しかし、近代では、「柔道」もまるで「剛道」、力で相手をねじ伏せるだけの技に堕落したということだ。しかし、このような合気は、超人的な鍛錬の後にしか得られるものではないようだ。普及版の武道スポーツでは、力を使うか、あるいはせいぜい関節技のような技術を使うしかなかろう。
しかし、剛を極め、そこに合気が生まれ、真の「柔」に至ると、まさにその武術は、最強のものとなる。 Nat
2008年04月28日
22:43
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その他色々だよ
最強の格闘技・武術 その8
前回、合気は、不可思議な技で、相手を無力化すると書いた。
いわゆる普及版の合気道でも、相手の無力化をする。合気道では、普通、相手の向かってくる力をうまく受け流し、相手自身の力で相手が転ぶといったパターンや、関節技を瞬間的にかけて、相手が倒れざるを得ないように仕向ける、といったパターンが知られていると思う。いわば相手の力を借りる「借力」と間接技との複合技というイメージだ。ここまでは、物理学なり、人間の体の骨や筋などの人体学から説明できる技だろう。しかし、合気はそういう次元のものではないと思われる。合気というぐらいだから「気」なるものが絡む。
しかしここからが難しいのだが、ここでいう「気」とは何かが分からない。まだ誰も科学的に解明しようとしていないのだから。また、合気道の一派でも、相手に一切触れずに、相手に念波のようなものを送って、相手を吹っ飛ばすという流派もある。西野バレー団の代表の西野皓三氏が有名だ。私の元の会社の先輩で空手家である人が、西野氏の気でふっ飛ばされたというから、多分ホンモノだろう。しかし、同じく気でふっ飛ばす流派で、名前も大東流合気道と同じで、気功の名人でもあるといわれる柳龍拳氏が、ある総合格闘家になすすべもなくやられるYouTubeの映像を見た。だから、念波のような気で吹っ飛ばすのが本物なのか、今いち分からない。また、武田・佐川の合気は、念波のようなものとも違うらしい。佐川自身が、『わけの判らぬ気功なんかの「気」とは無縁』といっているようだから。
武田・佐川の合気は、相手が腕を掴むとか、服の襟を掴むとか、攻めようとする相手が、合気柔術家の体や服の一部に触れた瞬間に相手に伝わり、瞬間的に相手は力を失い、合気柔術家の合気のままに倒れたり、数メートルくらい吹っ飛ばされたりする。しかも、柔術家の腕を掴んだ相手の腕は、そのまま固まり、ずっと柔術家の腕を掴んだまま放せなくなり、そのままおもちゃにされる。武田も佐川の技も、最初は関節技や力の受け流し、あるいは、相手の腕や足のつぼの点を指で押すといった手法であったようだが、超人的修行の末、相手が触れただけで合気がかかるという域に達したという。
その域に達するまでに、両氏とも、異様なまでに肉体を鍛えている。と同時に、合気の元となる意識を鍛えている。その結果、何か自分の肉体を動かし制御する「気」が強烈なレベルになり、相手の肉体にまで影響を及ぼすようになった、しかも、それが何故か接触により伝播する。そういう何からしい。しかし、これだけでは、まだ分からない。
Nat
2008年04月27日
20:44
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その他色々だよ
最強の格闘技・武術 その7
先に述べたとおり、私はついこの前まで大東流合気柔術のことを知らなかった。津本陽著「孤塁の名人―合気を極めた男・佐川幸義」という本の広告を見て、これは読まねばと思って、直ぐアマゾンで本を買って一気に読んだ。そこには驚くべきことが書かれていた。それで少し調べて、なお驚いた。それを紹介する。
大東流合気柔術というのは、そもそもが、あの戦国時代の甲斐の武田氏に源を発する戦国時代の総合格闘技の技だ。それを受け継いで近代版の大東流を創始したのが、やはり名前は武田氏で、会津の武田分家の系譜で武田惣角(1859-1943)という人だ。津本陽著の「孤塁の名人―合気を極めた男・佐川幸義」の1/3はこの武田惣角の話。そして残りの2/3が、武田の一番弟子、唯一武田の真髄を発展させたと津本の言う佐川幸義(1902-1998)の話である。武田と佐川は、自分らの武術を「大東流合気柔術」と呼んだ。
ここで「合気」という単語が出てくる。普通、よく聞くのは「合気道」だろう。合気道は、武田に一時師事した植芝盛平(1883-1969)という人が、「大東流合気道」という看板で自分の道場を旗揚げし、これがいわば世の普及版の合気武道になり、今日の合気道各道場になっているものだ。この普及版の合気道に対し、津本陽によれば、神がかった武田の合気柔術、そしてそれを更に神がかったものにした佐川の合気柔術こそが、唯一本物ということになる。ただし、武田も佐川も、組織的に道場を広め、体系的に弟子を育成するということなく、自らの孤高の境地を貫き通したので、いまでは普及版の合気道のみが知られるようになっている。だから、私も武田・佐川の合気柔術についてはこれまで知らなかった。
さて、武田や佐川の大東流合気柔術を表面的に見ると、まずそれが総合武術であるということだ。そもそもは戦国武術が源だから当然、武器による武術の剣術(合気二刀流)・槍術・棒術・手裏剣術などがベースであるが、武田らは、そして特に佐川は、その投げ、突き・蹴り、関節技などを発展させ総合武術にしている。しかし、それだけでは全く大東流にならない。大東流「合気」柔術であるので「合気」というものがその本質である。そして、この「合気」というのが、まさに得体の知れない不思議なものなのである。武田も佐川も超人的な鍛錬と探求の末、これを獲得している。だから、手とり足とり、弟子に教えなかった。弟子にも、勝手に獲得しろというわけだ。だから、我々には皆目訳が分からない。しかし、一言で言うと、合気は戦う相手を無力化する技なのだ。しかも、それが超絶的なレベルなのである。そこで、次回、この不可思議な合気につき迫りたい。 Nat
2008年04月26日
00:09
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その他色々だよ
最強の格闘技・武術 その6
そのような世界各地の格闘技で、何が最強であったか? あるいは少なくとも現代において何が最強か? このテーマは非常にエクサイティングかつ難しいものだ。我が日本の古武術系の柔術や近代の空手、中国系の拳法、タイのムエタイ、ロシアのサンボア、それぞれ非常に強い。また、近代格闘技としてはアメリカ流のボクシングとレスリングもある。どれが強いか。理屈で議論しても意味ない。結局、実際に戦っていただくしかない。
ということで、アメリカでも1993年からUFC(Ultimate Fighting Championship)という総合格闘技大会が始まり、流行った。また、日本でも打撃系のK1(1993年~)や打撃と寝技併用のPRIDE(1997年~)などが盛んになっている。私はこれらが好きで良く見るのだが、そこから気がつくことがある。打撃系のK1では、タイのムエタイ出身者もいるし、西洋式キックボクシングの人も強いが、日本の空手出身者が相当強い。寝技もあるのPRIDEでは、永遠の最強チャンピオンとして、ブラジルのヒクソン・グレイシ(400戦無敗といわれる柔術家)がいる。しかし彼のブラジル柔術は、日本の講道館の前田氏がブラジルで種を撒いたものを、より実戦的に進化させたものだ。また、その後、無敗の帝王になっているヒョードルは日本の柔道+ロシアのサンボアの出だ。
これらのことからして、現在の世界の総合格闘技の世界で、日本の空手の技と柔道の技の占めるウェイトが非常に高いように思う。日本びいき過ぎるだろうか。また、格闘技などと、さげすむ人もいるだろうが、日本の武術は、日本が世界に誇る文化であるといってもいい。道を究めようとする精神性の高い日本文化、また研究熱心な民族性、こういうものが、日本武術を世界レベルに高めたのだと思う。
そのような日本の武術で最強のものは、いきおい世界最強に近いと思う。そこで言うが、日本最強、だからほぼ世界最強になったのが、大山倍達だと思った。ところが、最近、大東流合気柔術が最強かも知れないと思い出している。そこで、いよいよ大東流合気柔術の話だ。 Nat
2008年04月25日
23:30
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その他色々だよ
最強の格闘技・武術 その5
大東流合気柔術の話に行く前に、一度、世界の格闘技のことを考えておきたい。
最強の格闘技は何かという問題は、大昔から人類を捉えてきたテーマと思われる。戦さにおける実戦的応用の意味もあろうが、そのテーマ自身が人間を興奮させるものを持っているようだ。しかも男だけでなく女も含めてである。そして世界各地の人類は、格闘を見る楽しみを神に共有してもらおうとする文化を共通に持ったのである。神に捧げる神事としての格闘である。
バグダード東のカファジェとか言う所から出土した石板に人類最古のレスリングとボクシングの記録があるらしい。また、エジプトの古・中王国時代(起源前2千数百年~2千年くらい)にもレスリングを描いた壁画があるようだ。そして、これらの格闘技はみな、神に捧げる祭事的な性格を示しているという。中国の格闘技の原型であるとされる相撲のような角抵も、日本や韓国の相撲も神事であった。
そして、よく知られた最古の格闘技大会は、古代ギリシャのパンクラチオンだろう。ボクシングとレスリングを合わせたような総合格闘技で、素っ裸の二人が戦い合う。殺し合いに近かったらしいが、オリンポスの神々に捧げる古代オリンピックでも正式競技となり、ギブアップの時は手を上げるといった、スポーツ的な一定のルールが出来たようだ。それが古代ローマに移ると、有名なコロッセオ(格闘技場)で、奴隷同士の殺し合いを見世物にしたものになるのだ。このようなローマの格闘ショーは、人間の堕落の産物であったと言わざるを得ない。ギリシアなどと違い、神々への思いは消失し、支配者階級の人間自身が神になって、命の尊厳を否定しつつ、殺人ショーを楽しんだものだ。格闘好きの人類の悲しい一面を示している。私たちも注意せねばなるまい。
かくかように、人類の格闘の探求は、一つには戦争における技として、二つには娯楽・スポーツとして、そして3つ目は人間の精神を極める道であったり神事として、世界各地で太古の昔から続いてきているのである。 Nat
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