♪♪ NATの独り言 (心・ジャズ)

生きていく上で信じてること。大好きなジャズのこと等

2008年05月

人類は一種類 !? その2

はてな そもそも、ヒトはどうやって他の18種の直立歩行人類を圧倒したのか? 言うまでもなく、その高い脳の能力で生活の知恵を高め、高い言語能力でそれを家族・仲間・子孫にノウハウとして伝達することが出来たからだ。 知恵も、言葉によるノウハウも、生物としての身体的な獲得形質として遺伝で子孫に伝えられるのではなく、非遺伝的に、文化の世代間・部族間の継承として伝えられた。ここに重大なポイントがある。要するに、身体(ハードウェア)の工夫ではなく、文化(ソフトウェア)の工夫で勝負したということだ。

笑顔 それまでは、ある生物が他の生物に対して意味のある差別性を開発したとしても、それは身体的ハードウェアの遺伝として子孫に継承されただけだ。例えばキリンが長い首を開発して高い木の葉っぱを独占的に食べるという新パターンを獲得したとして、それはハードウェアの遺伝として子孫に引き継がれたのである。という具合に、生物はそれぞれ、自分の得意なパターンの特別なハードウェアを開発し、その特別なハードが非常に合う環境で栄えたが、そのハードが合わない環境では、別の特徴的ハードをもった別種が栄えた訳だ。つまりハードの特徴別に、棲み分けをしてきたのだ。こうやって、カラスにしても、地域・環境により、43種のハードのバージョンが出来たのだ。ハードが違うと、違うハード間の交配は難しく、それぞれのハードが別の種になった。

びっくり ところが、ある新種のハードが1匹登場しても、それが子孫に広く拡がるのは非常に確率が低い。同じ新種のハードが同時に多数発生しないと、遺伝で多くの子孫を残せないからだ。だから、ハードの違いでの新種は、10万年に一つといったような悠長なペースでしか登場しない。また、ハードは不器用なもので、特定の環境でしか威力を発揮しない。ということで、生物というものは、非常に長い時間の間でも、それぞれの独自のハード種が余り変わりもせず、独自の地域・環境にこじんまりと棲息し棲み分けてきたのである。

まる ここに、ヒトという異様な生き物が登場する。ハード的には他の旧人類と殆ど同じ。チンパンジー等とも酷似している。しかし、ソフトが根本的に違う。知恵が高く、言語に優れていたので、地域・環境に適した生活パターンを、柔軟にソフトの新バージョンとして調整した。そして画期的なことに、その新しいソフトのバージョンは、言語で子どもや仲間に伝えればあっと言う間に拡がるのである。ハードの遺伝が意のままにならず、別のハードバージョンになるのに10万年くらいかかるのと大違いだ。

ウインク こうやって、ヒトは、アフリカから出発し、世界各地に拡散する中で、それぞれの新天地に最適なソフトのバージョンを調整して、それぞれの土地で最強の生き物になって行った。しかしソフトを載せるハードは1種類のままだった。ソフトが違っていても交配し合える同じハード、同じヒトという種だ。同じハードなのに、ソフトのバージョン調整で、世界中、様々な環境で最強の生き物に化けて行ったのである。 Nat

人類は一種類 !? その1

笑顔 前回のBlogで「人類の異常増殖」について書いたが、それで思い出した。人類というか、ヒトという動物は一種類のみなのである。というと、えっ?白人、黒人、アジア人と色々な種類があるじゃないと思われるだろう。しかし、生物としては、どの人種も同一種なのである。同一種とは何かというと、その仲間の間で完全に交配が可能ということだ。

サル ヒトに一番近いチンパンジーでも4種類いるらしい。ゴリラは5種。カラスは43種。ネズミは730種だ。地球上の棲む地域、地域の中でも棲む形態などで、少しづつ違う種が多く存在するのが動物・生物の基本である。ヒトは、この基本に反して、地球上に66億匹もいるのに、全て1種類という異常な存在だ。

はてな なぜそうなのか?という点について、体系的に論じている文になかなか出会わない。多分、専門的などこかにあるのであろうが。そこで、自分でこうではないかと思うことを書いてみる。もっとちゃんとしたことをご存知の方はコメントを下さい。

落ち込み まず、人類は、ずっと1種類であったかというと、通説では直立歩行の人類が誕生して以来、19種くらいの種が登場するが、それが結局ヒト以外は絶滅し、最後にヒトだけが残ったことになっている。有名なネアンデールタール人は、ヒトよりも先にアフリカからヨーロッパに進出し寒冷適応もして繁栄するが、多分言葉の能力が発達せず、ヒト(クロマニオン人)に駆逐されたことになっている。(その辺の話しは2007/4/15の当Blog記事に書いた通り。) またアジアでは、ジャワ原人が4万年くらい前まではヒトと共存していたらしいが、ついに脳の劣るジャワ原人は滅んだという。本当に彼らは絶滅したのか、それとも少しはヒトと混血して残ったのか、良く分からない。しかし、少なくとも、ある地方に行くと今でもネアンデールタール人が何万人も住んでいるというようなことはないので、やはり、ネアンデールタール人を含めて残りの18種は、何故かいなくなったと思われる。

はてな ゴリラでは5種類残っているのに、ヒトだけは、なぜ一種類だけになり、そしてその1種類が異常増殖しているのだろうか。 Nat





人類の異常増殖 その7

笑顔 人類が最初に動物の域を超えて増加し始めた時、人はその農耕や牧畜の人為的知恵を「非自然的なもの」「もしかして罪かもしれないもの」と思いつつも、神の恵みで地に増え満ちるのだという感謝の思いも抱いた。それが今から3500年前、創世記を書いた人たちの思いだ。

笑い その後、暗い中世を経て16世紀、解き放たれ、科学と合理主義を得た人類は、科学を駆使し、航海技術を駆使し、世界中に増殖していった。怖いものなしの、人間賛歌の時代だ。

ウインク 更に、近代になり、農業革命、産業革命、大量化学肥料利用の「緑の革命」、電気やエンジン、抗生物質、人類は人為的な技術を次から次へと展開し、人口を爆発させる。

びっくり その中で一部のキリスト教一派は、現代でも電気やエンジンなどを、人間を堕落させるものとして排除し、19世紀までの農民の生活を維持して生きている。今もアメリカのペンシルバニア州などにいるアミッシュがそれだ。このように一部の人間は、人為的技術に走る人類に疑問を抱いた。更に、20世紀の半ばからは、公害問題が意識され、人為的技術の「負の側面」が議論されるようになった。そして、最近は、更に「地球環境」「エコ」「有機栽培」がブーム的にもなっている。しかし、私は思う。特に最近のブームは、基本的に物質的に満たされた先進国の人たちが、「私は肥料なしの有機野菜だけを食べている」「私は今日も地球にやさしかった」などと、悪くいえば精神的自己満足を得ようとしているものではないか。アフリカなどの、飢えて今にも死にそうな人たちは、どんな栽培法の食べ物でもいい、とにかく食べさせてくれ、であろう。

泣く 「その3」に書いた通り、人類は、もう限界に来ている。ここからは、深刻な食料と飲み水の不足が地球を襲う。先進国にも、値上がりという形で既に影響が出始めている。食料の大量輸入国の日本は特にやばい。

落ち込み 太古の昔、人類が動物を超えた知恵を獲得し、人為的技術で食料生産を増やして、人口を増加させ始めて以来、人類はただひたすらに、人為的技術を発展させ、食料の異常な大量生産と分配を続けてきて66億人まで異常増殖した。ここから突然、皆がアミッシュのように「自然に戻れ」では、50億人くらいが餓死することを意味する。そして、将来は有機栽培の野菜は超高級品になるので、お金持ちの贅沢品になる。もうここからは、食物は遺伝子組み換えやクローン技術などを当たり前として超大量生産、エネルギーは超人為的な核融合(いわば人工太陽)、飲み水は核融合電力利用の海水淡水化の人工水。一部の人類は宇宙船で地球外に脱出。このように、人類の生活は基本的に人工的・人為的なもので構成されるしかない。50年後には100億人を食わさねばならないのだから。もちろん、人類は局所的に自然を残そうと努力するだろう。今でも都市空間の中にグリーンがあるように。しかし、ベースは「超人工」になる。その為、恐らく動物としての人間の進化が着いていけなくて、生殖機能の退化など、思わぬ負の面が多く発生するだろう。そして、人類はその都度、人工的生殖といった、より人為的な解決策を開発する。ああイヤダ、そう思うだろう。しかし、もう後戻りは決して出来ない。それは人類が遥か昔に踏み出した、後戻りのない道なのだから。

日の出  私は前に人間の進化の項で書いたことがある(2007年4月24日記事)。人類の未来につき、ひとつ希望を持つことがあるのだ。科学が、心霊などに関する超科学も含めて今より格段に進歩し、更に人類が意識面を大きく進化させる中で、将来の人類は今の人類より霊的なもの、神的なものに、より具体的に踏み込み近づく存在になるのではないかということだ。全て人為的技術に囲まれながら、神や霊とより親しく意識交流する人類。もしかして、200年後くらいの人類はこうなっているかもしれない。(本項了) Nat 

人類の異常増殖 その6

赤ちゃん赤ちゃん 16世紀から人類の人口は急速に増大する。ヨーロッパ人から始まるのだが、16世紀からは、100年で人口が30%ずつ増え出した。暗い中世からの脱却と共に人類は科学的・合理的になり、イケイケドンドンの文化になった。というのが前回の話しだ。

赤ちゃん赤ちゃん赤ちゃん ところが、それが更に加速するのが18世紀からだ。100年おきの人口増大倍率を見ると、1750~1800年に56%、1800~1850年には77%、1850~1900年に83%、そしてついに1900~1950年には240%、1950~2000年に590%と、まさに人口は爆発したのだ。(数字は100年ごとの換算の数字だからお間違えないように。)

はてな 18世紀からの人口増大の加速は、何が原因だろう。産業革命かと思う人もいるだろうが、より直接的には農業革命のようだ。イギリスを中心に、複数の異なる作物を順番に植えることで、土地が痩せるのを防止、年中、連続的に農耕が出来るようになった。これで食べ物が増えた。人間も動物だから、結局、食べ物の量の限界以上には増えない。それが農業革命で食べ物の供給が増えたので人類も更に増えられるようになった。人口が増えて労働力も増えると、機械工業を軸とした産業革命にもプラスだった。そして産業革命は食物を加工して運搬できやすくしたし、肥料の増産にもつながった。それが更に食料供給の増大、人口の増大というサイクルを産んだ。

病院 もう一つは医学の進歩。その昔、子どもは直ぐ死んだ。だから多産ながら少数生き残ったのが大人になった。しかし、医学の進歩で多産の子はそのまま大人になった。

びっくり この辺が18世紀からの人口の更なる急増の背景。それが20世紀に更に爆発するのはなぜだろう。20世紀には、高度の化学肥料の大量使用による緑の革命(人工的農業)が食物の供給を圧倒的に増加させ、更に電気やエンジンの発明で、人々の暮らしが非常に楽になり、運搬も広範囲になった。情報の伝達も早くなり、生きるのに有利になった。また、抗生物質などによる現代医学で疫病も抑止されるようになった。その一方、科学・技術の進歩は、第一次・第二次世界大戦のような大量殺し合い戦争をも生み、大体合計で8000万人くらいの人類が死んだ。しかし、既に人類は20億人くらいになっていたので、大変語弊のある言い方だが、両大戦で8000万人死んでも、人類の人口爆発からは誤差の範囲でしかなかったのだ。殺し合っても殺し合っても増え続ける人類になっていたのである。

落ち込み そして、1945年で大戦は終わり、世の技術の進歩は留まらず、人類の人口爆発は止まらない。しかし、2000年の62億人が2007年には66億人で、100年ペースにすると3.3倍になり、1950年から2000年までの5.9倍より少し鈍くなっている。そろそろ食料・水が限界になりつつあるということだろうか。  Nat

人類の異常増殖 その5

笑顔 人類の人口の増殖ぶりを、もう一度見てみると、創世記の書かれた西暦1500年(今から3500年前)から西暦0年の1500年では、100年ごとに14%増えている。100年で14%だと比較的スローだが、それが1500年間、一定して持続してきたとなると、これはもう生物の増加ペースとしては特別な増加ぶりだ。創世記の記者が実感したように、知恵を持った人類は、農耕と家畜利用で人口を増やしてきた。

笑顔 しかしそれだけでは頭打ちになる。西暦0年から西暦1000年までは1000年間も2.5億人のまま横ばいなのだ。多少の知恵だけの農耕と家畜利用だけは、頭打ちになったわけだ。西暦1000年以降は、少し増え出すが、1300年から1400年までは、ペストの大流行で人類は初めて大きく人数を減らしている。

びっくり ところがだ、近代に近づく1500年台には、5億人弱だった世界人口が、100年ごとに1~2億人のペースで増え出し、1900年には16億人になった。即ち、100年ごとに30%増え始めたのだ。1500年代、16世紀に、人類に何が起こったのであろうか??

走る 16世紀は、欧州の人類が暗い中世から脱却した時代だ。ガリレオやダヴィンチなどの科学者が活動し、世界の中心だった欧州がルネッサンスに沸き、自由な経済活動が活発化する。更に、大航海時代で、欧州からアフリカ、アメリカ大陸に進出が始まる。要するに、欧州から始め、人々が明るく裕福になり、新天地に拡散する時代になったのだ。この結果、少なくとも欧州人は大いに活性化した。それで、人類はどんどん子どもを産み、前よりも裕福になった富で子どもを育てた。こうやって、突然、100年ごとに30%増えるという人口爆発が始まる。中国や日本などのアジアでは、人口爆発は18世紀を待つ必要があるが、欧州では、200年早く、それが始まったのである。

笑顔 3500年前の創世記の頃の人類は、まだ自然の中で暮らしていたこともあり、知恵を持ったことにどこか後ろめたさと、神に生物の管理人として任じられたという責任感も感じていた。これに対し、16世紀の欧州人は違う。創世記を書いたユダヤ教の人たちの流れを汲むキリスト教徒の欧州人ではある。しかし彼らは、暗黒の中世から、人間の知恵・理性・科学で脱却したという自信に満ちていた。人類文明、人類文化に対する無条件的な賛歌を歌っていた人たちだったろう。その勢いで、航海技術を駆使し、アフリカ、アメリカに進出。アメリカ大陸(中南米)では、スペイン人が1500万人のインカなど原住民を虐殺するなど、独善性をも伴った欧州人文化を形成した。ということで、人類の知恵・技術への反省や懐疑は未だなかっただろう。人類の異常増殖問題という意識も全くなかったであろう。因習的宗教社会から科学的・合理的思考の社会へ、狭い村社会から新天地へという、拡大指向の中で、人類は第二期の「産めよ、増やせよ、地に満てよ」、「イケイケドンドン」モードに入って行ったのである。 にっこり Nat

記事検索
月別アーカイブ
プロフィール

NAT

タグクラウド
QRコード
QRコード
  • ライブドアブログ