♪♪ NATの独り言 (心・ジャズ)

生きていく上で信じてること。大好きなジャズのこと等

2012年03月

野田消費増税を援護する日経新聞

 日経新聞が野田消費増税一本やり政権への全くの御用新聞になってしまっている。日経には、もっと深い考察に基づいた批判記事を期待したいのに。ということを、私のFaceBookに二回にわたり書いたが、折角なのでブログでより大勢の方にも見て頂くことにしました。 Nat

1.329日(木)

今朝の日経新聞が野田増税を強力に援護していた。もう完全に御用新聞。何度も言うが、日本とギリシャは全然違う。それでも早晩消費税増税にもタッチする必要はある。しかし、今消費税増税だけを先行させると、歳出改革・社会保障改革は絶対されずに、財務省が増税だけ食い逃げするのは目に見えている。歳入増も、先ずは経済成長、そして法人税下げとの見返りで赤字企業からも薄く外形標準課税、更に個人所得税・資産税・タバコ税等。なのに、財務省に洗脳された野田が消費税増税先行一本槍。それに乗っかる日経。全く知恵も良心もない。
 

2.330日(金)

また今朝の日経一面に「消費増税やれ」論が出ていた。趣旨は「高度成長終わり増税しかない中で、広く薄く徴税する消費税が、よりまっしな増税と言えるのではないか?」に尽きる。私が昨日書いた「増税だけを先に食い逃げされる」視点は全く欠けているし、また消費税を取引先に転嫁できない現実、若い低所得者の生活限界問題、資産持ちのシニアからの徴税余力等などを深く考察しないから、最も核心の点につき「よりまっしと言えるのではないか?」等と素人の印象論みたいなことしか書けない。日経の一面なのに! 毎日、時間に追われて浅薄な記事を書いているうちに、そんな風になってしまったのだろうか。嘆かわしい。

 追記:法案をよく見ると、財務省小役人が、消費税一本やりと言われないために、所得税、相続税などに関する小手先の小項目や、その他、一体改革と見せかけるための「・・を検討する」等が散りばめられているが、勿論、そのような誤魔化し作戦に惑わされてはいけない。この法案は、他の改革を実質完全に棚上げし、財務省が大好きな消費税増税を先食いすることのみが本質である。みんなの党の江田憲司さんが「 財務省のマインドコントロール」という題の本を出されたようだ。目次を見ると、私の言いたいことと同様の内容のようだ。そのような意見にもっと出てきて欲しい。 Nat

原発停止と電力不足

 326日に東電で動いていた最後の原発である柏崎刈羽原発の6号機が定検で止まった。これで、東電では福島が使えなくなったのに加え、柏崎の全原発も止まり、原子力発電は消えた。そして、5月に北海道電力の泊3号が止まると、日本中から原子力発電が消える。そこで政府は、この夏の電力不足の危機に触れ、東電管区でも4.9-13%の不足という数字が発表されている。
  

 ただでさえ弱リつつある日本の企業だ。それが電力不足で更に苦しみ、それに、電力コスト上昇が追いうちをかける。企業経営に係わる私としても、これは非常に悩ましい。しかし、だからといって原発の早期再稼動を認めるかというと、私はその立場ではない。まだ福島事故の原因はおろか、実際何が起こったのかも糾明されていない。3号機の使用済み燃料プールでは核爆発にまで至っていたとの情報もある。まず、福島の徹底糾明から、原発のあり方をゼロから考え直すことが必要だ。 
 

 現在、各原発にストレステストが実施されており、経産省はそれを経て、早期再稼動を目指す考えのようだが、本当にそれでいいのか? そもそもストレステストは、ある基準に対して安全性をクリアしているかの合否判断をするテストではない。各機器の許容ストレスを積み上げて、様々なリスクに対する原発の安全余裕度と脆弱点を洗い出すものだ。それもハード面が中心である。ストレステストが実施されたことは進歩ではあるが、ストレステストの結果から、その原発の安全性をどう判断するか、改修の必要性はどこか、これを判断するのは人間の総合判断である。然るに、その判断の重要要素たるべき福島の糾明が非常に遅れているのである。従って、今は先ず福島の糾明を急ぐこと。そしてストレステストの結果とも併せて、これから各原発のハード面の補強乃至は作り変え、そして、日本の最大の弱点のソフト(いざ事故の場合の組織・人的な対応指針)を構築していこうという途上の段階にある。このように、ストレステストと福島糾明は「原発やり直し・出直し」の出発点に過ぎない。前述の通り電力不足は非常に痛いが、ストレステストだけで再稼動というのは、責任感と良心のある者のすることとは思えない。(注:かと言って、私は「脱原発」にも反対していることは、228日の本ブログで書いた通りだ。それでは、世界・アジア・日本を却って危険に曝すこととなる。)
 

 しかし、原発のやり直し・出直しでは、時間がかかり、それまでの間、原発なしの日本は確かに深刻な電力不足と電力コストの高騰に苦しめられることとなる。それは間違いない。但し、その点に関する、政府の電力不足の予想などを聞いていると、意図的に不足シナリオを強調しているのではないかと疑いたくなる。東電の場合を見てみよう。昨年の8月下旬の時点で、東電の原発で稼動していたのは柏崎刈羽の5号・6号(計246KW)だけだ。福島がダメになったのは誰でも知っているとしても、実はそもそも柏崎刈羽は問題原発なのだ。そもそも2003年にデータ改ざん・トラブル隠しが発覚して全面停止に追い込まれた。更に20077月に震度6強の新潟県中越沖地震が発生。そのため火災事故等で止まって以来、実は福島事故の前から2-4号機はずっと再稼動出来ていないのだ。そして去年の8月に1号・7号が定検で停止して、8月下旬には5号・6号だけになったが、それでも夏を乗り切ったのである。 しかも、ご記憶のとおり、国民の努力で相当の余裕を残して乗り切った。つまり、乗り切った去年8月末の時点で既に、東電の原発(福島の10機、柏崎の7機、計17機)のうち、柏崎5・6号機の2機だけ(計246万KW、東電全体の5000万KWの僅か5%)しか動いていなかったのだ。今回は、この最後の56号機も止まったが、最後の2機(全体の5%)がなくなるだけなのだ。しかも一方で、去年は停止していた横須賀火力3478号等(計160KW)の活用も可能だ。そして、恐らく、去年から1年経過し、発表はしていなくても、東電の対応力で改善している面(復活水力や追加ガスタービン等の「隠し玉」)もあるに違いない。こうやって冷静に見てみると、政府の言う「電力不足」は、原発早期再稼動の為の政治的な情報操作という見方が消えないのである。    Nat


●3月15日追記: 昨日、政府が発表した、この夏の電力供給見通しでは、関西電力の猛暑の場合の14.9%
不足という点ばかりが強調され報道されたが、その陰で、東京電力は結局4.5%の余剰という計算になっていた。東京電力が3月に4.9-13%の不足というような見通しを出したは、やっぱり原発再開へ誘導するための情報操作だったと思うしかない。私のような素人がちょっと考えただけでも分かる安っぽいウソ偽りを出す東電、そして、それを無反省に報道する報道機関、嘆かわしい次第だ。 Nat

イランを爆撃しそうなイスラエルだが・・

 6月ごろには、イランが核兵器開発に向けて「越えてはいけない一線」を越えそうということで、いよいよイスラエルが、イランの核兵器開発施設を空爆する可能性が高まってきた。同じく核兵器開発に走る北朝鮮からの至近距離にある日本では、「そのうち北朝鮮を空爆せねばならないだろう」というような声も気運も全くない。これは、単純にイスラエル人が好戦的である一方、日本人は今や平和ボケしているということなのであろうか?  

 北朝鮮の核ミサイルの潜在的な標的はどこか? まず韓国、そして距離はあるが米国であろう。日本は相手にしても得るところの少ない国だから、日本に向けられるシナリオもあり得るが、標的としての優先順位は低かろう。一方、イランの核兵器の潜在的標的はどこかというと、ダントツ圧倒的にイスラエルである。ここにイスラエルの人が、本気でイランを先に潰さねばと考える根拠があるのであろう。 

 しかし私は、イスラエル人が敵国に対して抱く民族的意識の強烈さは、日本人には殆ど理解できないものがあると思う。偶々私はクリスチャンをしている経緯から、旧約聖書に記録のあるイスラエルの歴史にも少しは触れているわけだが、それからして、イスラエルの人たちは、かれこれ3000年以上の間、常に他民族との戦い、しかも時に奇跡的大勝利もしたが、むしろ迫害され抑圧されてきた長い長い戦いの歴史があると思う。しかも、その歴史を通じてイスラエルを導くエホバの神は、常にイスラエルを正義とし、最後にはエホバの神を信じない他民族を滅ぼしてきたのだと、イスラエル人は堅く信じている。エジプトからイスラエル人を奇跡的に救い出し、そしてカナンの地に帰還する際、他民族から土地を武力で奪取させてそれを正義としたイスラエルの守護神エホバ。イスラエル民族には、これが常についており、どんな攻撃をしてもイスラエルの戦いは「義」とされるのである。

 このようなイスラエルの宗教、ユダヤ教の上に、それを乗り越えるものとして、「右のほっぺたを打たれたら、ひだりのほうも差し出しなさい」と言ったイエスが出てくる。しかし、これは一人ひとり人間の信じるところになっても、それをそのまま一国の国防政策には出来ない。キリスト教精神が土台にある米国も、いざイスラエルがイラン空爆開始したら、結局はそれに援軍するだろう。そして、その時、日本はただただ傍観することになるのであろう。 

 いずれにせよ、我々から見て、「空爆するときは絶対する」と豪語するイスラエルの人は、やはり理解を越えた好戦的人々にも見える。しかし、本気でイランからのミサイルを非常に差し迫った民族への危機と感じており、そして、それに先制攻撃をしかけることこそがエホバの神のみ心に適うと強く信じている彼らからすると、「平和的外交的手段で解決しましょう」と言うのみの日本人こそが信じられないほどウブな民族ということになるのだろう。このように全く違う民族の間にはコミュニケーションや共感は成り立たないのであろうか。そして日本人は、迫り来るイラン・イスラエル戦争の危機に対して、一体何ができるのであろうか。    Nat 

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