米国がシリアに爆撃しそうだ。シリアの子どもたちの毒ガス被害の
しかし、事はもっ
このように、米国には常にダブルスタンダード(自分は棚に上げ、
●8月30日追記:
●8月31日追記:
英国議会を含めて米国のシリア制裁攻撃案に慎重な意見も多い。オバマも強引な単独攻撃は難しい。しかしオバマは引っ込みがつかないし、確かにここで何もしないと、アサドが悪乗りする懸念も強い。一方、国連は麻痺している。そこでだ、この際、ロシア・中国はほっておき、自由主義国家多数で「シリア非難決議声明」を発表。その中で「自由主義諸国家は今回のシリアの化学兵器の非人道的使用に抗議して、随時、シリアへの制裁攻撃を行う権利を留保する」と強い声明を出す。その辺りが現実的に可能でかつ適切な措置ではないか。
●9月6日追記:
シリアの化学兵器問題。米国はシリアが1000トンもの化学兵器を保持して使用を躊躇しないことを非難している。しかし前にも述べた通り、米国は以前には3万トンもの化学兵器を保有していた。化学兵器禁止条約の定めた保有化学兵器の全廃期限である2012年4月29日までに、多くを廃棄したが、まだ2千トンを残したまま、残りの廃棄は2023年までかかるとしている。「安全廃棄が困難」とか「予算がない」とかが理由であり、そう言う面は確かに否めなさそうだが、「若干量は温存しておきたい」という本音が隠されていないと本当に言えるのか。前に書いた通り、化学兵器を理由にシリアを空爆するなら、米国は自身の化学兵器の、より早期の全廃を宣言すべきではないのか。しかし、日本の報道ではこの点を全然聞かない。何故か?
●9月16日追記:
シリア政府保有の化学兵器の2014年まで廃棄の米露合意が出来て、何か「一件落着」のような雰囲気だ。しかし、今回の合意の本質は、シリアというネタを巡って、米国とロシアが自国の国際政治におけるポジションを争い、今回はロシアが圧勝という結果に終わったものだ。そもそも世界が深く憂慮したのは、シリア政府の非人道的な化学兵器使用だった筈だ。しかし米露合意からそれは消え落ち、ロシアの狡猾な策謀で廃棄問題にすり替えられた。そしてオバマが取引としてそれに乗ったものだ。ましてや、今も毒ガスの後遺症に苦しむ何千人ものシリア市民の治療への国際的支援などは米露間の話題にもなっていない。前にも述べた通り、廃棄技術上の問題を表面的理由に挙げているものの、米露はそれぞれ2000トンレベルの化学兵器を今も温存している。両国の自国エゴの為の狡猾なる国際政治の動きの陰で、戦火に苦しむシリアの市民がいる。我々は米露合意に目をくらまされず、シリアの苦しむ市民への寄付や祈りを捧げるべきであろう。そして、どうせ日本は、米露間のような大国の国際取引のかやの外なんだから、米国の横でチャラチャラとコメントしているだけではなく、この際、オウムの時のサリン被害者の治療経験を活かすことも含めた、シリア市民への支援をこそ打ち出すべきではないのか?