毎日、戦争の話で恐縮だが、若い人たちと戦争のことを考える場合、まずは身近な話しから始めることになる。
戦争末期に日本本土が受けた米軍の空襲の体験は、まだご存命の方からお聞き出来る。200以上の都市で無差別絨毯爆撃を受け、33万人もの日本人市民が殺された。それに触れ、先ずは戦争の恐ろしさを考える。
次は「何故、そのような悲惨なことになったのか?」だ。本来、19世紀末の列強のアジア侵略まで遡るのだろうが、少なくとも、日本が特に1937年以降の全面日中戦争で中国各地を侵略したこと、その中で無差別爆撃の先駆けとして日本軍が200回以上も重慶(蒋介石政権の首都)を空爆したこと、更には1941年からはアジア・太平洋各地を侵略して行ったこと。そのことを考えねばならないだろう。その言わば「リベンジ」で最後には本土空襲、そして原爆投下となったのである。日本がヒドイか、米国も結構残酷か・・議論は尽きない。
しかし戦争は国家同士の大量殺人行為であることに変わりない。一度戦争を始めると、このような壮絶な殺し合いにまで至る。だから戦争は絶対始めてはいけない。今年もこのことを若い人と一緒に考えたい。 Nat