♪♪ NATの独り言 (心・ジャズ)

生きていく上で信じてること。大好きなジャズのこと等

2015年12月

慰安婦問題の日韓合意 - これをどう見る?

 慰安婦問題の日韓外相合意。冷静にはどうだろう? 

 私としては、前にもここで予想していた通りで、日本側は実質10億円の追加資金だけで本問題に少なくとも当面は区切りをつけられるのだから、目論見通りの合意。(日本側のお詫びは、基本的に以前の小泉首相のお詫び文の繰り返しだから、新しいお詫びはない。)

 逆に言うと、朴政権としては、10億円の資金以外は実質何も得られなかった訳だ。しかし、本問題で隘路に追い込まれ、振り上げた拳の納め方に困っていた訳だから、これでもしょうがないという整理なのだろう。

 ところがだ、韓国側の慰安婦支援団体は、強制連行への日本国家の関与を認めさせた上で、安倍首相が元慰安婦に土下座することを求めていたのだから、彼らからすると、今回の合意は「ゼロ回答」になる。だから、韓国政府は一応「最終合意」ということで、少なくとも当分は黙るだろうが、韓国側支援団体は、強制連行の日本軍関与について強い思い込みをしている元慰安婦の方が生きておられれる限り、大声の抗議は続けるのであろう。例の少女像の撤去もなされるか疑わしい。

 とまあ、そういうことだろうが、政府間でも揉めていたのが異常だったので、それだけでも一応正常化したは「良し」とすべきか。

★追記:ネット記事を見ていると、韓国から「二度と蒸し返さない永遠の解決」の約束をもらっても無意味との意見がある。しかし、政権が変わる度にやり直しの韓国、更に言うと1965年の条約による「完全なる解決」を無視して蒸し返してきた韓国だからこそ、敢えて「二度と蒸し返さない」約束をさせているのだ。他の国なら、そういう念押しだけでも失礼に当たるが、韓国に対しては、念押しは毎度必要であり、かつ全然失礼にならない。だから、日本としては、相手が蒸し返してくるのは分かった上で、余計に「蒸し返しなし」と敢えて約束させておき、蒸し返してきた時に先ずは押し返せるようにしておくのである。これは極く当たり前の戦法であろう。但し、今回、合意文書は出さないらしい。合意内容が韓国側の反対運動を刺激し過ぎないためとのこと。だから、蒸し返し歯止め効果も限定的かも。

★追記の追記: 米国のケリー長官が今回の日韓決着は最終的で蒸し返しなしのものと声明出しているが、そういう風にアメリカの横からの睨みを効かせるのが、蒸し返し問題への歯止めとしてはベストであろう。

東芝粉飾決算の犯罪に甘い日本の文化

東芝の粉飾決算。大企業のトップがした、株主・市場を欺く犯罪行為であるが、またしても、日本の文化はこれに対して「穏便」に対処しようとしているように見える。

 2000年に米国でエンロンの不正会計大事件が起こり、財務責任者は刑務所入り、同社も破綻、監査法人も破綻という結果になった。これを契機に米国でも内部統制強化のSOX法が出来た。日本でも、ライブドアの粉飾決算事件が起こり、堀江社長が服役。J-SOX法も出来た。ここまでは一見、日本でも粉飾決算という企業犯罪に厳しく対処する国になったかに見える。

 しかし、米SOX法では粉飾決算した経営陣は最大20年の禁固刑と500万ドル(6億円)の罰金であるのに対して、日本のJ-SOX法では、内部統制報告書虚偽記載に限定の上、5年以内の刑、罰金は僅か500万円なのである。

 そして、今回の東芝事件で何よりも唖然とするのは、第三者委員会の報告。「歴代の経営トップの粉飾は個人の利益の為ではなく、会社の為にやったこと」と情状酌量の意見を出していることだ。米国の類似事件と異なり、東芝トップが不正にお金を引き出していた訳ではない。しかし、日本人は、お金よりトップの地位の為にあがくのだ。東芝の場合も、報道によれば、社内の勢力争いに勝ってトップに君臨し続けるという「個人の強欲」の為にこそ、株主・市場を欺く犯罪をしたのではないのか。ならば、なぜ「会社の為に頑張った人たち」などとして穏便な処置に留めようとするのだろう? まさか、ホリエモンはオフザケ人間だから刑務所行きで、大企業のトップはエライ人間だから収監は気の毒ということではないだろうな・・と思ってしまう。

 自らの強欲の為に犯罪をする人は、どんな人でもそれなりの報いを受けるのでないと、犯罪はなくならない。私はそう思う。  Nat

同性愛は「異常」か?

 同性愛者を「異常」視する人がいて、問題になっている。

 私も、個人的には同性愛は「気持ち悪い」という感覚だったし、また、人間等哺乳類は異性間生殖で殖える仕組みだから、同性愛は自然の摂理に反する「異常」という見方が分かり易いとも思っていた。

 処が、最近の研究で、どうも人類も含めた哺乳類の中には一定割合で同性愛の個体が発生する構造にあることが分かってきているようだ。即ち、後天的な体験から異性が嫌いになり同性が好きになった等ということではなく、生まれつきに、脳の構造上、あるいは未確定のようだがDNAの構造上、同性愛が標準という個体が発生するらしい。

 但し、なぜ一定の割合の同性愛個体が発生するように進化してきたのかについては、未だ定説がない。一見、同性愛者は直接子孫を残せないので、同性愛者のいない群れのほうが、適応性が高いようにも思える。しかし、同性愛者が一定いることで、異性の奪い合いの緩和になるとか、何らかの適応貢献があってそう進化してきたと思われるとの事だ。

 ということで、進化論的には今ひとつスッキリしないが、とにかく異性愛者、同性愛者は、同じく人間社会の正々堂々たる構成員であり、どちらかが異常ということはないらしい。冒頭に書いた通り、私は男を抱きしめるなんて耐えられないが、同性愛の男性からすると女を抱きしめるのは耐えられないのだろう。(両方OKの人もいるが。)正直言って、私としても、直ちに完全理解するのは難しい気もするが、「共に生きる」に向かって、認識を改めたい。    Nat

イスラム過激派をどう見るか? 

IS等イスラム過激派のテロが絶えない。

 これに対する欧米先進国は、自国でのテロ防止策に加えて、IS本拠への空爆、ISへの資金と武器供給を絶つ事をもって対策としている。しかし、評論家は言う「ISは空爆などではなくならない。欧米先進国の自由主義・資本主義への失望、欺瞞への怒りが根にある。それを克服しない限り、反発運動は永遠に続く」と。

 その評論も正しい。欧米各国の近代における自由主義・資本主義はまず帝国主義を生み、被支配民族の抵抗運動、世界戦争を発生させ、更には共産主義革命を発生させてきた。戦後、欧米各国が自らのエゴで中東に国境線引きをしたことが、今の多くの問題につながり、それが一つの背景で現在のイスラム過激派運動を生んでいる。このように人類の近代史は終始一貫、欧米列強の、一見自由主義だが内実は強権的・独善的な振る舞いと、それへの反抗の繰り返しである。(その中で唯一、欧米でない日本の旧帝国主義が一時暴れた訳であるが。)

 かつて、若者はマルクス・レーニン(ML)主義に救いを求めた。今はそれがイスラム過激運動に代わっているが、上記の構図はずっと続いている。そして欧米のやってきたことは常に力でそれらを封じ込めることである。欧米からすると、ML主義もイスラム過激派も癌細胞のようなものだから、放射線照射で癌細胞を撃退しようとし続ける。しかし、体質だから癌は永遠に出来続ける。これが人類の現実である。

 そのような世にあって尚、正義や神の愛は悪に負けないと信じるかどうか。個々人の信条・信仰が問われていよう。   Nat

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