今日、また福島で大きな地震。福島第二原発3号機の使用済み核燃プールの冷却水ポンプが、一時間40分も停止。
過去の事実が風化しないように書いておくが: 今回問題の第二原発3号機の使用済み核燃は、事故(事故は直接には第一の方だが第二も同じ時に止まった)から5年経ち、もう大分冷却が進んだので、今回、1時間40分ポンプが停止しても、大騒ぎにはならなかった。しかし、あの事故の際には、大事故を起こした福島同第一の方の3号機の同様の使用済み核燃プールで、まだ「あつあつの使用済み核燃」が、地震・津波の為に、プールの冷却水が喪失され、大爆発(実際には核爆発だったという専門家も多い)まで起こしたのである。
核燃料は、堅く防護された原子炉の中にある場合は、まだ安全度がまっしだが、現在の日本中でそうなっている通り、使用済み・使用中の核燃料を原子炉の外のむき出しのプールの中で冷却しているのは、危険この上ないのである。
そして、規制委員会の安全基準では、非常に遺憾なことに、原子炉の中での核燃冷却システムには第一級の安全基準を求めているが、使用済み核燃プールは第二級の基準しか求めていない。それが、私が、今の基準が非常に甘いと思う理由の一つであるが、今回の地震で、1時間40分もポンプが止まったことで、私としては、改めて、使用済み核燃プールに対する対策が甘いままという大問題を思い起こした。
これから報道機関が、その点を指摘しないかも知れないので、ここで予め書かせて頂く。但し、言っておくが、今回は、差し迫った危険には至ってない。もう冷えていたから。しかし、もしも「あつあつ」なら怖かった筈だ。
★追記: 今回の地震の11月22日の夜のNHK報道によると、地震でポンプの配管系の中で水が一定以上揺れると、水が空になってポンプが焼き切れるのを防止するために、ポンプが自動的に止まる、そして、その場合、点検の上、再稼働するのに時間がかかるそうだ。一時停止中に、何らかの理由で、2011年同様、プールの水が抜けてしまい、ポンプも止まっているという場合、燃料がアツアツなら、2011年の大爆発が再発する。それを防止するための、バックアップのポンプがなくて、何故平気なのか?? 危機意識が全く欠如しているように思う。専門家の方で、私が気にし過ぎと思う方は、教えてください。 Nat