♪♪ NATの独り言 (心・ジャズ)

生きていく上で信じてること。大好きなジャズのこと等

2017年06月

「バベルの塔」のお話

 本日(625日)、教会のジュニア・チャーチ(9時からで、子どもたちや、まだ教会に不慣れな大人たち中心の教会)の礼拝で、旧約聖書の「バベルの塔」の箇所(創世記11:1-9)のお話をする役目があった。以下はその要旨である。 

『 最初の頃の人類はまだ少人数の村落で分散して暮らしていた。ところが、シンアルの地(今のイラク・メソポタミア地方)に東から移住してきた人たちは、その肥沃な平野に着眼、そこに都市国家を建設しようとした。そして彼らはレンガを焼く技術、アスファルトを作る技術を持っていたので、それを利用して、都市の中に天に届きそうな塔を建設、それで多くの人を惹きつけて大都市を作ろうとした。これを見た神は、このまま放置すると人間のすることへの制御が効かなくなるとして、それまでは一つの共通言語であった人間の言語を乱され、都市を建設中の人々が互いにコミュニケーションできなくされた。そこで、人々は建設を放棄し散って行った。 

以上が聖書に書かれた「バベルの塔」の物語である。この箇所から、礼拝でお話をするのは、私としては初めてであったので、良く良く読んで考えた。すると、なぜ神が人々の建設を止められたのか? 疑問が湧いてきた。人類が分散した村落から、農耕文化で定住し始め都市国家を形成してきたのは、文明の自然な流れである。なのに、神はそれを良くないとして阻止されたのか? この疑問に対し、昔からよく言われることは「都市国家そのものは悪くなくても、天に届くような塔を作ったのがいけなかった。神への挑戦である。だから神は怒り、塔を破壊した」という解釈だ。しかし、聖書には、神が塔に怒ったとも、塔を破壊したとも書いていない。 

そこで聖書を読み返すと、ある事が浮かび上がってきた。塔を作る人の会話だが、「さあ天にまで届く塔のある町を建て、有名になろう。そして、全地に散らされることのないようにしよう。」といっている。この会話には「神」への思いは出てこない。もし、この人たちが神を信じて生きる人たちであったなら、まず、シンアルの肥沃な平野に定住出来たことを神に感謝したであろう。そして、そこなら大勢の人たちの住める素晴らしい都市が作れると思うなら、その都市建設のことを神に祝福して下さるように祈り、また、レンガやアスファルトの技術を備えて下さった神に感謝しつつ、建築する塔についても神が祝福して下さることを祈ったであろう。しかし、実際にバベルの塔を作った人たちの心には「神」はいなかったのである。人間だけの思いで、人間同士だけでコミュニケーションし、塔を中心とした都市を作り、多くの人を惹きつけようとした。神が止めようとされたのは塔ではない。止めようとされたのは、神を一切思わぬ人の心であり、そういう心に基づく人間のコミュニケーションだったのだ。 

ここで私の人生を振り返ると、若いころに洗礼を受けた私だが、18歳で東京に出てきてから30歳くらいまでは実質的に教会には通わず、就職後は仕事一筋であった。バベルの塔を作ろうとした人と同じく、私の心に神は殆どいなかった。それから、ある時神により教会に引き戻されたのだが、そこからの時期は、週日は仕事人間、つまり心に余り神のいない人間。日曜には急に教会で神のことを思う、そういう別々の二人がいるかのような生き方になった。しかし、何時か気が付くと今の私になっていた。毎晩、仕事のことも神に祈る。「神よ、明日のあの難しい仕事を祝福してください。それがすべてあなたのみ心に適うよう導いてください」と。私は、その前の二人に分離していた私ではなく、ついには一人の一貫性のある人間に変えられて来た。そして人生を、(かっこ良く言うと)まるごと神にささげて生きる生き方に変えられ導かれてきたと思う。 

私たちのこの世の営みでは、それぞれが小さな「バベルの塔」を作りながら生きている。しかし聖書のバベルの塔の物語が私たちに本当に語りかけていることは、「私たちの作ろうとしているものが、どのようなバベルの塔であっても、毎日神に祝福を祈りながら作り上げていく時、それは結局は神さまのみ心に沿うものとされていくのだ」ということだろう。私たちは、そのようにして、神に「全てを祝福してください」と祈りながら、神に導かれ支えられて生きる、そのような恵みの人生に、誰でも招かれているのである。それを心から信じて生きるものとなりたい。』 

以上でした。     Nat

原発の新設・増設?---本命は「やり直し原発」建て直しだ!

 経産省が、突然、原発の新設・増設も「今後はあり」という方針を発表した。これまでは既存の原発の再稼働の話はしても、新・増設までは言わなかった。福島事故から6年経過し「そろそろ言ってもいい頃合い」という判断だろうか。

● 再稼働も一部のPWR型(関電や九電のタイプ)で動き出しているだけというのが現状なので、経産省も実際には既存の再稼働が最優先なのであろうが、一応、様々な政治的配慮から、新設・増設にも触れて置こうという趣旨であろう。

● これに対し「原発ゼロ」を叫ぶ原発反対派は、既存の再稼働にも反対している訳だから、ましてや、新しく原発を作るなどいうのは「もっての他」ということになるのだろう。

● では、私はどう反応するか?ーー結論から言うと、私は「原発ーゼロからのやり直し」派なので、安全面で抜本的に開発し直したPWR型の新原発を、現在の立地で40年迎えて終わる古い原発の後に、やり直しで建てること、これこそは日本にとり意味あると考える。

● 補足:(1)新設、つまり全く新しい立地に新原発作るのはその地方の政治上あり得ないので、実際には、既存立地における増設か立て直しの話に限られる。(2)一方、既存の原発は安全度でベターなPWR型(注:福島は手抜きのBWR型)であっても、関電高浜原発の差し止め裁判の際に、このブログ(20163月)に詳述している通り、再稼働の安全基準は大甘でまだ危険極まりないから、いまの技術・設備での再稼働には反対してきている。(3)とすると、本当に国民が納得できる抜本的な新安全基準を設定し、それに合致する「やり直し型」の新しい原発を、今の立地の古い原発の後に立て直すのが最も合理的である。

● 勿論、そういうやり直しの原発は電力コストも高めになるし、皆が懸念する使用済み燃料の究極投棄問題もあるが、ここで「やり直し原発」の可能性すらも簡単に捨てるのでは、日本のエネルギー全体像が作れないと考える。皆の期待する太陽・風力などの自然電力が増えれば増えるほど、安定したベース電源はいよいよ必須で、その候補は、ハイテック石炭火力とハイテック地熱とそしてやり直し原発となると思う。     Nat

地球環境パリ協定離脱のトランプ大統領

 トランプ大統領のパリ協定からの脱退声明。 トランプには「そんな米国で作る自動車の輸入ボイコットの法制化を世界の各国で進めるぞ」とカウンター攻撃で言い返したい。

 トランプは「地球温暖化はhoax(でっち上げ)」という。ああいう科学には疎い人だから「NewYorkは異常な雪だし、むしろ地球は寒冷化」、「温暖化は中国がしかけている米国への陰謀」等というような妄想を言い続けていた。それを本気で米国の国策にしてしまった。

 今回の彼の声明では、スタッフが「今のパリ協定よりも合理的な世界協定を作り直そう」みたいな美辞麗句も入れたが、中国とインドがGNP比での相対的抑制なのに対し、先進国は米国も含めて絶対値での抑制という点をスタッフに教えてもらったのだろう、「他国に有利、米国に不利な、不当なパリ協定」という趣旨で吠えている。

 しかし、勿論、これは米国内の石炭労働者等、彼のサポーターへの受けだけを考えた文章で、それ以外の世界の大半の人が読んで呆れても、そんなことは全くお構いなしだろう。元々、世の人に「賢い」と思ってもらうつもりはない人だろうから。

 ということから、ヨーロッパの各国首脳やゴア氏が彼に話したであろうように、科学的事実や論理で、この人に語りかけても全く無意味だ。New Yorkの大雪を見つつ、自分の都合のいい思い込みで凝りかまっている人に、何を語っても意味ない。

 だから、今朝の私の提案に戻る。そういう人には、せいぜい同じ低次元で「そういう米国で作る自動車はこれからはもう買えません。」とDeal的脅しで切り返すのが一番だろう。
  Nat          

(注1:科学的に彼に語りかけても無駄と書いたが、実は地球温暖化の科学はそれ自体まだ疑問の多いものではある。温暖化は平均気温から間違いなく起こっているが、地球の長いサイクルでそうなっていて、温暖化の結果、海水中の炭酸ガスが放出されているという原因結果が逆である可能性も科学的には否定できない。しかし、それを言っていては、もし炭酸ガスが原因であった場合に取返し付かないので、人類は炭酸ガスの抑制を決意したのである。)
 (注2:自動車輸入ボイコットを欧州各国と一緒にするのに加えて、石炭輸入ボイコットもいいだろう。米国は1億トンもの石炭を欧州中心に輸出しているが、日本も、政治的配慮で、特に米国東海岸だしの原料炭は高いのに買って上げている面が強い。これはもうボイコットだろう。勿論、トランプのお友達の安倍首相には何も出来ないが。)

★追記1:

処で、皆そう思っているだろうから、上には書かなかったが、パリ協定から脱退しても、米国の電力会社が石炭発電に大きく戻るのは、株主との関係一つとっても「環境配慮経営」にもとるとして大問題にされるだろうし、あり得ないことは、スタッフのクシュナー等も進言したであろう。しかし、トランプは聞かなかった。彼をサポートする石炭等労働者に実質何ら恩恵ない政策で、一方、米国がこれから失うもの、既に失った世界における地位は甚大である。この愚かの極致の大統領、いよいよ米国人の手で追い落としてほしい。     Nat

★追記2:
・ パリ協定は全世界の国(シリアとニカラグア以外)が参加した。それだけでも画期的だが、なぜ、中国と米国まで含めた全ての国が参加できたかというと、協定が非常に緩かな内容であるが、参加することで「いい恰好」は、できるからだ。あんな緩やかで目の敵にしなくてもいい「いい恰好できる」協定から自ら離脱するトランプ・米国は、世界的には「笑いもの」だろう。彼は「米国はもう笑いものにはされない」と言ったが実際は真逆のことになる。
・ そもそも協定の発効は2020年だから、本気の温暖化ガス削減施策は2020年からでいい。それまでの為政者は「やるぞお~~」という姿勢だけでいい。(トランプも4年の任期期間中には協定は発効しないので、やるそぶりだけでいい。)「そして、2020年以降も、2030年(ないしは2025年)の「努力目標」(途中の5年目で点検はあるが、国際法上の強制力は一切なし)があるだけ。

・ しかし、中国はじめ各国は、勿論少しづつ努力姿勢は見せるが、内心・本音では「政治的に難しいことがあると、実際には、言い訳しつつ逃れていけばいい。出来る範囲でやればいい。」と思って協定に参加している。協定の趣旨は「長期的に(期限未定!)平均気温を産業革命以前比で2度以内にしたいね」という人類の願望を全世界各国で共有しようという、いわば美辞麗句なのだから。
・ そして又、途上国の規制目標はGDP比だから、実際には、炭酸ガスは増加するだろう。
・ という風に、ある意味で欺瞞に満ちた協定。美辞麗句協定、しかしないよりは百倍いい協定である。だから参加しないと恰好つかない。ということで中国でさえ参加し、国際的にいい恰好の旗揚げしたのだ。
・ それを、トランプは恐らく、本当には理解したくなく、理解を拒絶したまま捨てた。
(1)目的は唯一、彼を指示する一部の炭鉱労働者等の指示維持だろうが、パリ協定離脱で彼らに恩恵が来ることは実質一切ない。(理由の一部は以前の記事の記載の通り。)
(2)その反面、全世界でやっている「いい恰好」ゲームから、自分で降りてしまい、世界政治でも中国・ロシアの地位ばかりが進み、米国は「愚かな一匹狼」に転落。ついてくるのは安倍首相くらいではないか。
・ 得るものゼロで、失うもの甚大。そんな大統領を選んでしまた米国は気の毒。そしてそれにべったりの日本も人ごとではない。   Nat

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