♪♪ NATの独り言 (心・ジャズ)

生きていく上で信じてること。大好きなジャズのこと等

2018年07月

政治家も国民もノホホンの、我が国の長期エネルギー政策

★ ここで何度か書いてきたが、安倍政権は長期エネルギー政策を完全にパスしている。本当に日本が直面している問題は、実際には再生エネも原子力も難しい中、何で我が国のエネルギーを賄うのかだ。しかし、安倍政権はこの問題を完全に避けて、今も2030年に再生エネ2割、原発2割、残りを石油・石炭・LNGの火力でという、欺瞞でしかない「長期計画」を掲げ続けている。

● しかし、それがそのまま放置されている真の原因は、(1)安倍政権の欺瞞のエネ政策への、意味ある代案が、野党からも提案されていないということ、更には、(2)国民が「エネは何とかなるのでは?」と楽観的に思っていることにあると思う。

● 小沢自由党の講演会に小泉元首相が呼ばれて「原発ゼロ」で盛り上がったらしい。そして国民レベルでも、ナイーブに、「原発はもう絶対イヤダ。今、原発ほとんど無しで国の電力は回っている。これからは太陽・風力・バイオなどを伸ばせば、石炭など無しでもやっていけそう。」といった期待感が満ち満ちている。ということで、国民は「エネは太陽などで何とかなる」と期待しており、与党も野党も、そういう甘い国民の雰囲気に乗っかり、実質、エネ問題は選挙の票にならないからパス。誰も真剣に取り組むことを避けまくっているというのが我が国の実情であろう。

● 国民も政治家も皆、都合よく期待している太陽・風等の再生エネが2016年資源エネ庁統計では7%に過ぎず、石油40%、石炭25%、LNG24 %、以上3つの計で89%、そして、小泉さんがゼロと主張している原発は確かに既に0.8%でしかない。この現実を定量的にも理解している国民も政治家も少ない。

● そして、更にいうと、皆の好きな太陽・風は、日本では民主党政権時代のバカ高の買取政策が尾を引き、世界の3倍くらい高いコストで推移している。しかも、太陽・風への依存度を無理に上げるのは、送電問題、蓄電池問題などあり、更に電力コストが高くなる話ばかりだ。バイオなんてのは話は美しいが、例えば木材(セルロース)を自動車・航空機燃料にすると、石油系燃料の何倍のコストになるか考えるとぞっとする。その辺を「技術革新」で解決できると信じるのは、人の勝手だが、将来の何時のころのFSの話をしているのか、信じている本人も分かっていない。

  ● ということで、大問題は、再生エネを本気で増やすと庶民の電力代金が跳ね上がるといった「不都合な現実」を、野党も言わない、誰も言わないことだ。だから国民全体が幻想の期待の中でノホホンと暮らしているのである。

  ● 私はここで、結局は日本は消去法の結果論で、ハイテック石炭火力を例外的に認めてもらう路線になるしかないのではないかという「現実」を述べてきた。 (5月30日の本ブログご参照。) そういう本音の議論をする人が非常に少ない。しかし、このままいくと、エネルギーは、確実に庶民の生活をヒットする。皆、どうするつもりか?!      Na

日本のプルトニウム問題ー誤魔化しの安倍政権

★日本のプルトニウムどうするんだ?-問題。一般国民も、報道機関も、政治家も、誰にも難しくて分からないテーマである。だから、もちろん安倍政権は、超ずるく、知らんぷり。

● 一方、米国他から、日本のプル問題への風当たりが強くなっている。

● 簡単に言うと、核兵器独占5国(WWIIの戦勝国)以外は核兵器原料のプルを持てないと彼らが決めたルールにも拘わらず、日本は、昔、米国に「ウラン核燃の再処理・高速増殖炉での核燃料サイクルやらないと資源ゼロ国家としてやっていけない、その結果、必然的に途中でプルが出るのを許して!」と談判。それで世界の例外で日本のプル保有が認められてきたものだ。要は、日本はプルで核兵器作る気はないが、資源貧国としてウラン燃やして出るプルの再利用は認めてねということだ。 

● ところが状況が変化する:(1)日本は高速増殖炉を断念、ウラン燃料の原発の再稼働もできないので、再処理したプルの再燃料化(プルT)も進まないという具合に大前提の崩壊、(2)イラン、北朝鮮などの核兵器武装国家の登場、(3)その中で、日本自身の核武論の浮上・・・以上だ。

 だから、核兵器5ヵ国はもはや、日本のプル保有を例外として認める理由を失ったということだ。

● ところがだ、日本がプル持っていることの、核兵器への発展リスクとなると全然ない。お笑いなくらいない。(1)日本のプルの8割は昔処理を頼んだ英仏(核独占OK国)にある。(2)そもそもウラン燃やしてできるプルは核兵器になるプル239以外の他4種類もの同位体が混在するもので、ウランのようには濃縮も出来ないし、全く核兵器にならない代物である。これ、ちょっとした人なら誰でも知っていることだ。

● ところが、温暖化ガス問題同様、世界政治の中では、「プル」というば「プル」で、日本のプルも核兵器原料呼ばわりされ、誰も止められないのだ。

● 今朝の日経に、珍しく日本のプル問題の特集があった。しかし、日経自身はよくわからんのだろうが、3人の評論載せて終わり。無意味。

● 今のまま発再稼働ダメな場合、日本にある若干のプルは、直接投棄必須というしんどい問題はある。しかし、安倍政権、野党、日経など報道機関力は、日本のプルは国際政治の恰好の標的にはなっても、実際的なリスクは全くないという点を、もっともっと強く主張すべきなのである。・・・なぜ、安倍政権にそれができないか? それは、原発再稼働、核燃サイクルについて、位置づけの変更を一切避けているからだ。そんなことでは、プル問題でも、世界中に何も言えないで終わるだけだ。

● かくかように、欺瞞・逃げの安倍政権は、プル問題一つとっても国のために何もしていないのだ!!! 大声で言いたい。   Nat
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