★韓国の元の女子徴用工の三菱重工への賠償命令の件。
● 本件、かなり慰安婦問題と類似しており、本質的には植民支配日本帝国への永遠の怨念問題と見れる。
● 徴用工を巡る、事実関係としては、私は以下のように認識している。
(1)戦争末期、本土では男子は徴兵、女子は挺身隊として今回の三菱名古屋航空機製作所(”三菱名航”)等での無償奉仕労働に徴用されるまでになった。しかし、流石に、日本の一部になっていたと言えども朝鮮半島の女子の強制徴用までは検討したが敢えてやらなかった。(慰安婦の日本軍部による直接連行ないのと同じ。)
(2) しかし「日本に行くといいことある」と 斡旋業者の巧みな言葉に騙され、日本に行き、三菱名航の職場に行ってみたら、そこでは日本人女子は無償奉仕という標準の中で、韓国女性も殆どタダ働きさせられた。その上、韓国サイドでの「女子挺身隊」=「慰安婦」という誤解が広まり、帰国後も、あらぬ誤解と偏見に苦しんだ。
(3)これに対し、日韓協定に沿い、韓国政府としても既に一定の補償をしてきている。
(4)しかし、慰安婦問題と全く同様に、苦しんだ女性としては、自分らを騙して日本に行かせた韓国人の斡旋者を恨むのではなく、日本と日本人を恨んだ。だから、韓国政府からの補償では怨念は収まらず、訴訟で日本の雇用者であった三菱重工に謝罪してもらわないと怨念は消えない。
(5)韓国の裁判所の判決を見ても、「日本の不法な植民地政策の中で個別の日本の会社が行った不法行為」としているとおり、結局、1910年の日韓併合にまで遡り、それがそもそも不当だと言っている。とすると一義的には、日韓併合以来の全てを包含して解決する日韓協定で不可逆的に解決済みという日韓の国家同士の合意が適用されるはずである。しかし、実際の判決は、怨念は日韓協定を越えて、協定があろうかなかろうが、日韓併合・植民地化そのものの不法・不当への怨念だから消えないとまで言っているに等しい。ならばこれは、もう外交で解決できる範疇を越えている。ドロドロの「怨念」。・・・なら、直接反応せず、100年くらいの時間で薄れるのを待つしかなかろう。 Nat