★選挙。若い人が「現状維持」型で、「まあ安倍自民党でいのでは?」という投票をしたと言われている。
● 若い人が「現状で、そう悪くない」と判断している以上、もう理屈を越えて、与党の勝ちだ。所詮、選挙しようがしまいが結果は見えている。
● では、若い人に「現状がそう悪くないのは、本当に安倍政権のお蔭ですか? 安倍政権でないと、もっと良くなるかも知れませんか?」と聞くと、(1)そんな難しい問いには答えられない人が多い、また、(2)安倍政権の代案の具体的イメージが今の野党だから、聞かれる若い人も気の毒である。
● では、次に若い人が、何をもって「現状でまあまあ」と言っているか?というと、もしかして、失業率、特に諸外国で高い若年失業率が低いこと、つまり、誰でも、どこかに就職できる、という日本の現実が大きく効いている気もする。下のグラフで、全階層で、金融危機から脱した2009年以降、一貫して失業率は減り続けていることがわかる。しかも、民主党政権であろうが、安倍政権であろうが、関係なく、一貫して減り続けている。当たり前だ。人口減少・少子高齢化で、働ける人口が減り続けているからだ。政権・政策に関係ない。
● しかし、国民はそれを、「安倍政権の政策がそうおかしくないからだ」と感じる。無理もない。安倍政権もそういうPRをしている。野党がボロすぎるし。
● 但し、実際には、失業者は少なくても、派遣比率が増えて、平均の実質賃金では苦しくなっているといった実態があっても、若い人は、何となく、仕事があるだけで最低満足のようだ。
● ということで、日本は全体としてジリ貧で沈んで行っているが、若い人が沈んで行っている日本に気が付いていないので、何も変わらない。残念だが、それが日本の現実だろう。憂国憂国。 Nat