★コロナ感染抑制の各国の比較問題。
● ここに来て、急速に欧米の報道で「日本は何故かコロナを抑制していて不思議」といった論調がドンドン増えてきている。5月最初の時点から、WHO内でも「Japanese miracle」などと言われていたが、日本で緊急事態解除したこともあり、そういう話が俄かに増えてきているものだ。それに自信を得たか、安倍首相までもが「僅か1カ月半で、ここまで抑えた、日本モデルの勝利」と自画自賛。
●しかし、私は5月9日の以下の私のブログでも、欧米では100万人あたりの死者数は数百人、しかし、アジア・オセアニアでは数人であるとの明確な違いあり、そして、日本は、アジア・オセアニアではかなり悪い方であることを書いてきている。その時の関心は、日本の対策問題(PCRも遅れ等)で、むしろアジアで成績が低いという話ではなく、アジア全体で死者数が極端に少ないことの疫病学的・免疫学的な背景、いわゆる「Factor-X問題」だった。(握手なし・靴脱ぐといった文化的背景以上に、BCG等も含めて、過去の免疫からのクロス免疫の可能性など。)
●ところが、ここ1週間くらいで、かなり欧米の「Japanese miracle」論が急増。
・欧米の悪い処だが、先進国だけで見て、「Japanese miracle」などという。決して「Asian miracle」とは言わない。ましては、正にMiracleの「Taiwanese miracle」 には触れない。非常にバイアスがある。
・安倍の言う「日本モデル」は何を指すのか不詳だが、PCR検査の大問題もあったし、法構造的にも強制ロックダウン出来なかったが、①専門家会議のクラスター主義が前半戦での爆発防止に奏功したこと、②国民が同調性高くマジメで自粛頑張ったこと、③医療現場関係者の涙ぐしい努力があったことが日本モデルだろう。なら、安倍の自画自賛には違和感ある。
・しかしだ、斯かる「日本モデル」にも拘わらず、5月26日の朝日が掲載している以下のグラフ(グラフの一番下)の通り、相変わらず、死者数(私のブログは100万人あたり、これは10万人あたり)では、日本はアジア最悪なのだ。
・しかし、欧米の報道に引っ張られて、先ほどもTV報道番組で「日本モデルは奇跡と言われています。しかし、奇跡を生んだ専門家会議の議事録がないのはイケマセン」などというトーンで皆が話していて、非常に強い違和感を感じる。
<以下、私のブログ>
http://iamnat.dreamlog.jp/archives/52078681.html Nat