★アフガニスタンのタリバン”政府”の「ならず者」「過激イスラム」問題。
● 20年前のタリバン政府のように、反対勢力を虐殺し、過激イスラム法に基づき女性を抑圧する重大な懸念がある、、市民は皆逃げ惑い難民として脱出を図りつつある・・・といったトーンの報道が多い。
● 私には、非常に違和感ある。
(1) ただただ、米国・欧州先進国の「お金」で親米政府、親米傭兵政府軍を無理やり作り、賄賂・腐敗の塊りにしながら、形ばかりの「民主主義政府」でずっとやってきた。それが、米・欧軍の逃亡で、タリバン勢力が復帰したら、民主主義でないとか、虐殺するのでは? 女性の人権は?などと、寄ってたかって、一斉非難するのは何なのか? そんなにいうなら、米欧軍は駐留を続ければいいではないか?
(2) しかし、それより、最もオカシイのは、タリバンの非民主主義・虐殺・女性人権抑圧を問題にするなら、それより先に、サウジアラビア政府を強烈に批判すべきではないのか?ということ。 しかし、報道機関は、サウジについては、一切批判しない。
★★サウジだが:
・王朝独裁であり、民主主義のカケラもない。
・タリバン同様のスンニ―派イスラムだが、タリバン以上に厳格なイスラム法を国内法に定めていて、例えば、イスラムでない我々は簡単に入国すら出来ない。
・タリバンが毎日5回の祈りを強要、、とか、異常性を説くが、サウジでは当たりまえだ。
・女性は勿論、写真の通り、アバヤ(黒いワンピース)とニカブ(目だけ出す布)。
・虐殺問題は、言うまでもなく、暗殺・死刑・処刑王国である。
・写真のムハンマド王子の傲然たる態度よりは、タリバンの幹部の純粋性のほうが、百倍マッシだろう。
・・・しかし、サウジは石油・ガスもあるし、世界のビジネスのお客様なので、タリバンとは大違いで、誰も批判しない。何というダブル・スタンダードであろうか?? そして、サウジとのダブルスタンダードを、どこの報道機関も一切指摘しないのは、何故なのか???? 非常におかしい!! と思う。
Nat
★★追記: ★★皆さん!!! もう一回、大声で言う。

・・・タリバンを極悪非道と思うなら、その1000倍は酷いサウジを先ず非難せよ! それでも、タリバンも非難したいなら、米欧はアフガンに戻ってから言え!!(日本は野次馬だから、どうでもいいけど。)
★★★ 更に言うと:
(1)サウジのムハンマド王子が、敬虔にイスラム信仰を貫いているが故に、あのような暗殺・処刑を行っていると考えている人はいるまい。間違いなく、自らの私利私欲の防衛のためであろう。それに比して、皆ではないにしろ、タリバンの幹部にはずっと命を懸けて、イスラム信仰を貫いてきている人も多い筈だ。
(2) ところが、イスラム信仰までは良くても、それに基づきイスラム法となると、西欧の人はキリスト教文明を前提に考えるから、あたかも「邪教に基づくルール」みたいに見下す面があると思われる。
・男女問題でも、イスラムでの位置づけは、神の秩序では、男は外に働きに出かける役割、女は家で子どもを養い家を守る役割、という理解をするから、おのずと色々なルールの違いが出てくる。
・神がこの世をどういう秩序に定めたか?は、信仰の問題、あるいはイデオロギーの問題であって、どの考え方のほうが優れているとか間違っているとか、決め込む人がいたら、それはその人間の傲慢というものであろう。
・・・・だから、日本を含めて欧米の、イスラム文化への一方的偏見にこそ問題が多いと考える。