★コロナ・ワクチン
・・・世の態度がだいぶ変わってきているように思われる。
・・・2021年の三回目くらいまでは、「感染・発症リスクを考えると、多少の接種リスクはあっても接種しよう」が多かったが、今年の4回目・5回目となると、次第に対応が分かれてきているように思う。
・・・そういう中で、例の参政党が、またぞろ、どこぞの学者先生の意見も添えて反ワクチン運動を強めているなど、ワクチンへの疑念も強まってきているようにも思える。
【1】概観:
・そもそも:
① 新型コロナとそれへのワクチン対応は人類初の体験であり、しかもワクチンも、待てないから、現場適用を本来プロセスよりは時間短縮して実施してきているという事情がある。
② と言うことと関係があるが、イ)コロナ自身が、オリジナル武漢型から始まり、各種の変異種に進化してきており、当然、ワクチンの抗体効果すり抜け型が登場している。
③ 更に、mRNA型ワクチンでストライクタンパク(SP)の産む抗体効果という新しい手法に期待してきたが、やってみると、SP抗体は結構早めに効果減衰してしまうことが確認された。そこで、数度の接種という従来のワクチンになかった接種パターンを強いられ、それがコロナ・ワクチンの抗体すり抜け変異とのイタチごっこになっている。という、人類のワクチン史上で初めての試行錯誤を強いられた戦いをしている。・・・そうなると、そもそもmRNAワクチンなんていう全く新しいワクチン手法について、いきなり人体実験しているようなものだとの、ある意味でご尤もな疑問・批判も出てくる。
―――という構造になっていると理解される。
・以上の構造の結果、4回接種辺りからは、感染防止効果、特にオミクロン種への効果は、かなり低くなるが、やらないよりマッシ、とか、感染はしても重症化リスクは抑えられるとか、そういう程度の話になってきた。最新ではオミクロン種にも効果ある二価ワクチンも出てきているが、要するに、上記③の通り、効果の経時減衰と、変異種とのいたちごっこの中で、充分な症例データも蓄積しないまま次に進むから、統計判断上も判断が分かれようというものだ。
・副反応についても、そもそも直接の副反応による死亡などの判定が難しい中で、ワクチンもコロナ種も、いたちごっこで進んでしまうから、統計的な判断が難しい。
【2】“科学的・専門的”な知見:
・という中で、感ずることがある。
(1) ワクチン接種を推奨してきた厚労省がwebサイトに掲載している効果・リスク情報は、当然だが、どうしても「公式発表」の域を出ない。
(2) 一方、ワクチンの弊害について論考文を出す「医学博士 XX大学名誉教授 XX氏」の文章では、何ら公的責任がないこともあり、自由闊達に書きまくっている。もうそれを読むと、厚労省などは全てペテンかのように思えてくる。しかし、厚労省等の公式発表サイドは、いちいち、そういった反ワクチン論考に対する応答を出さないから、印象としては、尖がった反ワクチン論文のほうが勝ったまま突出したような形にもなる。
・・・という具合に、“科学的・専門的”な判断のやりとりにおいて、推奨派と反対派の間には「非対称」を感ずる次第だ。
・ひきつった反ワクチン論考はさておき、例えば私の目に入る、両サイドの冷静な論考の例で言うと:
A)日本感染症学会のワクチンへの提言(第5版)―最新版は2022年10月4日: 感染学会
・・・これは、厚労省そのものではないが、厚労省の公式見解のバックに近いものと思われる。特に4回目以降の、いたちごっこ、試行錯誤の状況は、これからも窺われる。
・・・これは、厚労省そのものではないが、厚労省の公式見解のバックに近いものと思われる。特に4回目以降の、いたちごっこ、試行錯誤の状況は、これからも窺われる。
B)大阪の松本医院が、前から一医院にしてはスゴイなと思うが、網羅的にワクチンの功罪につき纏めている。総じて疑問に満ちており、医院としては接種のお薦めをしていない、という立場だ。 松本医院
・・・この論考中に出てくる、ワクチンの効果に疑問を抱かせる統計データ等は、一部は、上記A)の感染学会の述べている中にもあるが、そもそも、松本医院では疑問の立場から書いているから、「効果なし」データの引用が多くなる。
⇒ 以上の通りで、私らのような一般国民からすると、上記B)のような健全なる疑問意見を、厚労省、感染学会などがもう少し取り込み、両論併記的な判断を展開して欲しいと思う。所詮、コロナとの戦い、ワクチン適用は【1】概観に書いたとおり、いたちごっこ、試行錯誤の面が強い。ならば、厚労省の公式見解も「決め込み型」ではなく、もっと両論併記的なスタンスになると、却って国民の納得も高まるのではないか、と思う。
Nat
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