笑顔 皆さん、ネアデールタール人って知っていますね。要するに人類が我々「現代人」(クロマニヨン人)だけになる前、今から3万年くらい前まで、ヨーロッパに10数万年生きていた別の人類。

はてな 我々にとって、このネアデールタール人の事がなんとなく気になるとすれば、それは何故だろう。まず、ネアデールタール人がどんな人類であったかは知らなくても、もし今も生きていたら、別の文明を築いている別種の人類、あるいは、もしかして今、我々を駆逐して別の現代人類になっていたかも知れない別種の人類というのは、それ自体が我々にとって大きな関心のある存在なのではないだろうか。同じ人類なのに、違う人類。ちょっと違う顔つき、ちょっと違う生態・文化。全部、興味の対象になり得る。

サル しかも、考古学者の研究により、ネアデールタール人は、実は我々よりサルに近い原始的な人類というイメージとは限らず、我々とは別の、ちょっと違うタイプの人類だったかも知れないといわれると、余計に興味が湧くのだ。先ず、我々より脳が大きい。そして、超有名になった研究で、ネアデールタール人の墓と思われる所に花粉が大量に見つかる事から、恐らくネアデールタール人は死者に花を捧げた、そんな気持ちを持った人類だったと思われるのだ。となると、お猿さんみたいな、劣った「人間の出来損ない」というより、結構、我々と同じか、我々以上の情緒や気持ちを持った人達だったかも知れないのだ。ここが我々の関心を惹いて已まない間ない点だろう。

笑い 一方で、ネアデールタール人は、咽喉の構造から、複雑な音声は発生出来なかったのではとの説があり、言語の発達が乏しく、だから、言語ベースでの文化・文明は築かないまま終わったのではないかとの説もある。ネアデールタール人を、ちょっと人類とサルの間に戻す説だ。また、平均寿命が30歳にも達さず、だから、孫が持てないまま死に、子に孫の育て方の継承が出来なかった事という決定的な弱さがあったとの説もある。

音符 逆に、最近出た本で、言語は未発達でも、歌のようなメロディーでコミュニケーションしていたとの説もある。となると、我々とは別種の高度のコミュニケーションをしていた人たちだったかもしれない。

にっこり このように、なにか、我々クロマニヨン人系の現代人からすると、ネアデールタール人は我々よりちょっと劣り、そして滅びていってしまった二流の人類と思いたい面と、案外、我々とは別タイプの文化を持っていた人類という思いとか交錯するのである。

ウインク そのようなネアデールタール人だが、その血筋が、実は我々クロマニヨン人に混血して混じり、今でも生き延びているという説がある。少数意見の説だが、もしそうなら、なんとなく余計に面白い。我々クロマニヨン人も別種の人類を徒らに滅ぼそうとしたわけではなく、最後のころは共存したかも知れないというわけだ。そういう事だったら、もっと面白い気がする。

まる そう言えば、我々の回りにも、ちょっと失礼だが、この人の血はもしかしてーーーと思う風貌の人がいるよね。その人たちは、言葉を弄するだけのクロマニヨン的文化でない、ちょっと別の文化、花を捧げ、メロデイーでコミュニケーションした別種の人類の文化の継承者かも知れない。 Nat