★今朝のテレ朝のニュース番組で、国の財政赤字を、例により家計の借金に喩えた図表で説明という、最高級にミスリーディングな説明をしていた。実はその説明は、以下の財務省がHPに掲載している、国民を増税に誘導する為のプレゼンをそのまま無反省に使っているものである。テレ朝は財務省のPR機関か? <財務省HP>
● 国の国債を、家計が銀行などから借りるローンに喩えることそのものが全く不適当である。銀行ローンは本当の借金で返済しないと、その家は破産になる。しかし、前にも書いた通り、(1)国債は、国民の中でお金が余っている高齢者等が国に資金を回し、国がそれをお金の乏しい国民に対するサービスにも回して使う為の仕組みであって、日本の中でお金が回っているだけ、(2)そして、最近のようにそれだけでは足りない場合は、適度の範囲で日銀がお金を発行して埋め合わせてしているものである。家計の借金とは本質的に全く異なる。
● 財務省はそれを百も承知の上で、国民を「消費税増税、やむなし」に導くために、こんな欺瞞的プレゼンをしている。
つまり、財務省は「国はね、国民の為にね、国民一人あたり800万円もの借金していて、国としては返済苦しくなってきているのですよ。だから、そろそろ、国民は消費増税で国にもっと貢献しましょう!」と言っているものだ。しかし国の一人あたり800万円の借金は誰が貸しているのか? それは国民の中のお金持ちと日銀である。そして、お金持ちも日銀も、一切国に返済を迫ったりしていない。ちゃんと全体は釣り合っているのだ。(また、ドル資金を外国から借りて返せないギリシャ等とも全く違う。日本は、国内で円が回っているだけの平和な状態なのだ。)
● 消費税増税は、政府として社会福祉費を含めた支出で思い切った改革をするのが政治的にシンドイから、庶民から増税して簡単にツジツマを合わせたいという財務省と、既得権益擁護の為にそれに乗っかる安倍自民政権の陰謀に近い政策である。そして財務省に上手く丸め込まれた民主野田政権が昔決めてしまったものでもある。
● 皆さん、くれぐれも「将来の世代に借金のツケを回さないために・・」等という欺瞞的セリフに騙されないようにしましょう。 Nat