★米朝は、もうこれで終わり。

●北朝鮮が「もう米国とは交渉しないかも」と言ったとか、核開発を露骨に続けているのを見せつけ始めているとか・・、また、それが、米国のちょっと前までの「対朝の限定的軍事アクション」を誘発するかも・・とか、色々評論されている。しかし、私の単純マインドからは、もう「米朝のせめぎ合い」は、先般のハノイ破談でオシマイ。もうここからは何もない、、と思うけど、違うかな?

●(1)米は、そもそも北朝鮮にチョッカイかけて得るものはなかった。北が米国に本気でICBMを打ち込む可能性はゼロに近い。一瞬にして米が北に反撃して一瞬にして北朝鮮という国家が消滅するのを、金政権が知っているからだ。・・そもそも北朝鮮問題は、トランプの国内向けショーの話しネタでしかなかった。それが実際には大失敗・頓挫したが、「男らしく席を立ったトランプは英雄」で締めくくったので、トランプが北との「そもそも不可能だったDeal」を再開する動機はゼロ。もうトランプにとり「北朝鮮」は存在しない。単純明快。
 ※米国は、朝鮮戦争、ベトナム戦争までは「共産主義」との世界的戦争をやってきたが、それはもう大昔のこと。北朝鮮の政治思想が”マルクスレーニン主義”の変形かどうか?等ということには、トランプは、全く関心すらない。

(2)一方、北の金さんは「選挙狙いでDealだけに関心のあるトランプだから、経済制裁の実質解除を騙し取れるかも」と期待してハノイまで行ったが、期待を大きく裏切られ、元の木阿弥に戻った。というか、国内の彼の信認に若干の危機感が生じた。一方、南朝鮮文政権が完全に米日と袂を分かち、中ロと実質君で制裁尻抜けで北の援助をしてくれることが明らかになった今、金さんとしては、米国のことは完全無視し、中ロ韓と連携して制裁をかいくぐり、もうここからは、核を維持発展させ、金体制の永続化を図るだけだ。単純明快。

● 以上の通り、米朝間では、もう終わった。
● この間書いた通り、後に何が残るかというと、米国が朝鮮半島から撤収し、駐日海軍・空軍基地まではそこそこ維持するが、かなり、アジアから米国内に逃げ込む。その後の極東で、日本と台湾が心細く孤立して残る。この構図しかない。・・・米朝の次回会談は??等と言っている人は、本質的構造が全く見えてない。
● ここから日本人は、戦後の日米安保体制の根本中の根本を揺らがされ、それぞれの人の国防観・平和観が根っこから問い直される時期に、実は、もう入っているのだ。   Nat