★私が先日、「可処分所得は減り続けている」と書いたら、その翌日の自民党の選挙広告で、安倍政権の実績の一つに「可処分所得の増加」が書かれていた。
● これまた統計のマジックなので、騙されないように、改めて書く。下の大和総研のグラフの通り:
(1)(実質)可処分所得は中期的に一貫して減少している。賃金が低迷する中で、消費税、保険料負担などばかり増えるからだ。
(2)しかし、ここ数年は、消費税10%の影響のある2019年を除くと横這い的ではある。但し、実数の入った大和総研の二つ目のグラフを見ると、少しだが、やはり減少しているのだ。
(3)処が、二つ目のグラフで良く分かるが、専業主婦が減り、゚働きに出る人が増えたので、共稼ぎ世帯の数が増えて、世帯全体の「平均値」(グラフの「加重平均」)で計算すると、若干増加に見えるのである。
● 働きに出る主婦が増えたのは、生活スタイル・価値観の変化から「社会に出たい」という女性が増えた面もあろうが、働きに出ないと子どもの教育費等が出ない為、働きに出ざるを得ないケースも多いはずだ。