★円ドルは、軽く157円台に。
・・・米国の消費心理が強いとのデータで、米国金利がまたちょっと上に戻したら、円ドルが又また過敏に反応して、157円に。
・・・円ドル為替レートを今決めているのは、ほぼ、日米金利差に立脚した金融市場の投機の動きの結果でしかない。
・・・米国がインフレ対策で高金利、日本がアベノミクス・黒田時代にデフレ対策でゼロ・マイナス金利にしたのから脱却できない。それだけの金利差があれば、円をゼロ金利で借りて、ドルに投資すると資金ゼロで儲かる、、、という金融投機の世界からの思惑、これが圧倒的なのだ。それで、更に「円は売られがち」、「ドルは買われがち」、「常に円安・ドル高圧力がある」と皆が思うから、あとは、理屈よりもだね、ただただ、短期的な市場投機プレヤーに翻弄されて、円ドルが上下動する、、、それだけの話だ。
・・・日本がゼロ金利から抜け出せないのは、ある意味で「日本の国力低下」ではあるから、その意味だけで「国力低下」云々というのは未だ許せるが、ありとあらゆる意味での日本の国力低下が今の「悪い円安」を生んでいる、という感じの論旨は、一見、憂国論で多くの人の共感を生むだけに、たちが悪い。
◆と思いながら、ネットを見てたら、武者氏という、いつも超頭デッカチな評論を書く人が、幻冬舎なるアウトサイダー系の出版社の運営しているTHE GOLD ONLINEに書いている。
・・・『円安は「日本がだめだから」ではない』・・・「ふむふむ」と思ったが
・・・その後に、「悪い円安」論は間違いで、今の円安は、日本がこれから大復興する印という。
・・・何を言うかと思ったら、日米金利は、米金利が下がり気味で、日本が上がり気味なのに、それでも円安が続くということは、他に根本原因があって、それは米政府の思惑だという。「中国・台湾・韓国という地政学的危険地帯に集中しているハイテク製造業の産業集積を安全な日本に移転するしかない、という覇権国米国の国家戦略遂行の手段が、この超円安の背骨にあると考えざるを得ない。」と言い、米政府が意図的に円安誘導し、日本への産業拠点のシフトを促進させようとしている、、、という話だ。お~~~お!!
・・・米国のQアノン等の「悪の勢力の陰謀」論を思い起こさせるような米政府陰謀論だ。実に荒唐無稽。そういう話を好む人にはいいが、真面目な国民には全く頂けない。
・・・円安は、ひとえに、金融市場の投機に翻弄されているだけである。今日の157円台は、その結果であって、誰の陰謀の結果でもない。