★日経新聞の記事への「絶句」シリーズ
・・・今朝の日経に、以下COPYの通り、新NISAもあって、個人の海外投信買いが、昨年より増えているという記事あり。
・・・そこまでは前から報道されている通りだし、その通りだからいいのだが、その後の、日経の以下の文章に絶句した:
 「個人が外国株型の投信を買う場合、円を売ってドルを買うなどの取引が発生し、円相場の押し下げ要因になる。」
◆ 1~5月の5か月で、個人の外国投信の買い越し額は、僅か5.6兆円だ。
・・・一方、円ドルの為替売買は一日に3600億ドル、円にすると55兆円/日である。5か月に換算すると8,300兆円規模になる。
・・・それに対して、5か月の個人の外国投信買い越しが5.6兆円だと、5か月のドル円為替取引8,300兆円の0.07%にしかならない。
・・・今の円安相場を決めているのは、金融取引全体と貿易決済全体でのドル円為替売買の総計、5か月で8300兆円の取引であり、個人の外国投資買いの5.6兆円の円安寄与は、誤差の範囲にもならない。
◆ 今回の文を書いた日経記者は、恐らく、個人の外国投信買いの増加の情報に接し、「ウン!?、これって円売りだよね」「なら、これも円安の原因なんだ!」とナイーブに思ったのだろうが、これまた「恐らく」だが、実態経済のビジネス体験などゼロの人なのだろう。可哀そうにも、外国投信買いなんて微小で、日々の金融・貿易のドル円為替の量が巨大と言う発想が湧かなかったのだろう。
・・・そして、原稿書いた若手とか中堅記者はそこまででも、原稿をチェックするシニアの編集員も、実は同じく実業センスゼロで、若者の書いた超恥ずかしい文章を修正なしで、新聞に載せてしまっているということだろう。
・・・あ~~あ。日経には毎日絶句の連続だ。  Nat


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