★名古屋市長選挙download
・・・兵庫県齊藤知事の再選とは、また状況も違うが、今、起きつつある日本の政治の共通の潮流も感じられるから、更なる関連情報を含めて注目し考えていくべき一件であろう。
◆ 報道で語られていることと余り変わりない、私自身の突っ込んだ問題意識は未だ余りないので恐縮だが、私の頭の中にあるポイントは今のところ以下だ:
兵庫の斎藤知事は、疑惑もあったせいもあろうが、勝利したが、過半数は取れなかった。しかし、名古屋の広沢氏は、以下の票の通り、過半数を確保し、しかも元国民民主党であり日銀出身の大塚氏に33%もの大差をつけて勝利している。468424886_8784291614983331_6276161143335873743_n
・・・国民民主・立憲に加えて、自公までが推薦で応援している、(維新以外の)全既存政党の応援の、しかも政策的には、国民民主の時に切れ味を発揮した大塚氏なのに、それが惨敗。この本質は何か?だ。
(1)大塚氏は元日銀マンで且つ経済学者でもある。それを既成政党がそろって応援すると、反対派からすると、いとも簡単に「既成勢力代表」「体制派」のイメージを膨張的に形成しやすい。
・・・一方、広沢氏は、何といっても超ヤンチャの河村氏推薦で、伊藤忠以降、ITベンチャーもやっているので、「体制破壊」イメージは膨張させやすい。
・・・しかも、広沢氏は、減税日本(日本保守党もだが)の所属で、「減税」一本でイメージ形成しやすいが、大塚氏はインテリ的で学者的な発言になりがちで「イメージ」形成には向いてない。
・・・そういう人選の場合、「既成勢力」と見做される構造の前者は、今後、余程、自民、立憲などを遮断する、SNS重視する、といった作戦にしないと、「世直し一揆」的な勝手連の動きが一気に爆発し得るということだ。そんな大きな波の前には、大塚氏は非常に倒しやすい「インテリだが、既成勢力代表」だったのだろう。

・・・但し、本件では、河村たかしという「日本のトランプ」級の「バケモノ」が付いていたこともあり、一般化は出来ない面もあろう。それで、本来「泡沫候補」だったかも知れない広沢氏が一気に浮上した面もあろう。
(2)そして、今回も、SNSが、広沢氏に対しては勝手連主導で圧倒的な盛り上がりを作れたらしい。河村氏と広沢氏という、超SNS向きの「スター人材」だから、SNSでは、学者っぽい大塚氏の「反河村包囲SNS」は不発にしかならなかったというか、まともな勝負にならなかったのだろう。
・・・しかも、途中から兵庫県でもそういうことがあったようだが、「大塚=増税主義」とか「大塚=反移民主義」という全くfake、デマSNSが横行し、否定せんとするSNSを圧倒したとも報道されている。
◆ とすると、これからは、①先ず人選:SNS向きの人材を選ぶこと、②勝手連的な ”自然”な 盛り上がりが演出できるようなSNS戦略を立て、③悪意のデマSNS封じの対策を最初から講じてないと、クソ真面目な知的候補であればあるほど惨敗するリスクがあるという時代認識になるのだろうか。特に一人を選ぶ首長選挙はそうなのであろう。
・・・それこそが大衆民主主義なのかも知れないが、それでいいのか? 適切なSNS規制はやはり要るのか? など、今後、考え続けていきたい。  Nat