★今朝の日経新聞に添付コピーの報道がある。
・・・見出しが「世界の気温1.6度上昇」とあるので、一年で1.6度も上がったのか?と思うと、パリ協定で議論している「産業革命前(人為CO2放出開始前)」という100年以上前と比較して、の話だ。
・・・確かに、毎年の平均気温上昇は、0.01度/年くらいがこれまでだから、0.12度は一年の上昇としても高めであるのは事実だ。
・・・しかも、これは地球全体平均で0.12度だ。だから、日本に大雪を降らしている日本海の一部や、LA山火事の近海では、局所的にはもっと上がっている所もあろうし、逆に局所的に下がっている所もあるだろう。「平均」のマジックには注意したい。
・・・年間平均気温の年ごとの変動の、場所による大きさの違いは典型的には0.3~0.7℃ほどはあるというから、世界平均で昨年より0.12℃違うというのは、「平均値の自然誤差の範囲」という人もいるだろう。
・・・年間平均気温の年ごとの変動の、場所による大きさの違いは典型的には0.3~0.7℃ほどはあるというから、世界平均で昨年より0.12℃違うというのは、「平均値の自然誤差の範囲」という人もいるだろう。
◆ ただ、「地球温暖化」が「異常天候」の主因と決めつける人に反発し過ぎて、大雪も山火事も、地球温暖化には一切関係ないというなら、それは逆の「決めつけ・言い過ぎ」になる。
・・・昨日書いた通り、異常天候も、地球・太陽の「揺らぎ」が背景としても、その「揺らぎ」の原因あるいは結果としての「気温、海水温という温度ファクター」は重要なパラメーターだから、それを感情的に切り捨てるのでは、感情的な地球環境派の裏返しになるだけだ。
・・・そこで、冷静に書いておこう。
・・・2024年は23年比で、地球全体では0.12度平均気温が高かったとしよう。
・・・しかし、日経記事の最後に日経も書いている:
『気温上昇の原因は、化石燃料の使用など人間の活動によるものだ。南米の赤道付近で海面水温が高い状態が続く「エルニーニョ現象」なども一因になっている。』
・・・日経は決めつけているが、化石燃料による人為CO2も、気温上昇の背景の一因である可能性はあるので、否定してはいけない。
・・・しかし、人為CO2とは違う次元で起こる、エルニーニョなど地球の大気・海水の大きな「揺らぎ」も勘案して慎重に見ないといけない。私はそう言っているのだ。
◆ ところが、欧州環境官僚を中心として、多数決で決めてしまっていることは、こうだ: 「地球温暖化の主因は、100%までは確定していないが、地球・太陽の揺らぎ対策と言われても人類には何も出来ない。だから人類が出来ることをやろう。それは化石燃料による人為CO2をなくすことだ!」・・・つまり、原因の科学的な究明はさておき、人類にできる人為的CO2の削減に集中しましょう、と言っているのだ。
・・・そして、それに組みする情緒的な人たちは、日本海の大雪も、LAの山火事も「人為CO2のせいだ」とまで論理飛躍をするのである。