・・・日鉄の提案が米政府に拒否されたから、前からの予定とおり、米国の高炉のもう一社であるクリ-ブランド・クリフスが買収提案を出し直す。
◆元々、2023年にクリフスがUSSへの買収提案として、約1兆円の提案をしたが、USS側では対価が安過ぎるというのと、米国市場で全くの独占になり許可が下りないのでは、ということで拒否されていた。そこに、昨年の3月に、日鉄が2兆円程の、私に言わさせるとバカ高すぎる価格で対抗提案をしたものだ。
・・・そこで、私は、昨年来、USSという元々赤字の老朽鉄鋼会社で、トランプ関税等で米国の鉄鋼市場価格が上がって漸く黒字になっているだけの事業に、米政権に反対されてまで、2兆円も出すことない、と主張してきた。
・・・いったん米政府とクリフスによる買収計画を検討させ、独禁法等で流れたら、その時は、もう日鉄しかないので、「値段は安くてもいいけど、USSを買収して救ってください」と米政府から頼んでくる、とも書いてきた。
・・・それにも拘わらず、日鉄は米政権を訴訟するとの、私に言わせると、何ら勝算のない、メンツ貫くだけのアクションに出て今に至っている。
◆ そこで、予定通り、クリフスに戻る。独禁法問題は、USSの電炉をもう一社の電炉業のNucorに譲渡することで回避との計画だ。
・・・これで米政府が独禁法上認可したら、それで終わり。元もと日鉄の買収に無理があったことになる。
・・・しかし、独禁法上NGになったら、その時は、日鉄に米側から頭下げて頼んで来る。「このままだと、USSは滅びる。老朽化した製鉄所に刷新投資してください。水素還元などの新技術をください。買収対価はもうお気持ち程度で結構です」などと。それを待っていればいい。昨年春から、私はずっと言い続けている。
日鉄には聞こえてないようだが。
Nat
