★今晩TVを見ていたら、何時もの三重大学の立花先生が語っていた。473531388_9053789958033494_3506084752204228302_n
・・・「ロスの山火事の原因は、地球温暖化です。温暖化で北極の気温が上がり、偏西風が大きく蛇行して、米西海岸の本来湿った冬の天候を乾燥に変えてしまったから」と。
・・・立花先生は、単純に説明する人なので、TVの番組としては扱いやすいのだろうし、地球温暖化主因説は、何かとTVなど報道機関の利害にも合いやすいのだろう。だから、何かというと立花先生が出てくる。
◆ しかし、バカっぽいTV報道でない場で専門家が書いていることは、もっとシンプルでなく、複雑な地球の「揺らぎ」をちゃんととらえている。・・・例えば以下の記事。記事
・確かに北極で微妙に気温が上がると、前に書いた通り、北極の氷は薄いから溶けて、その結果、太陽光の反射(アルベド)が減り、余計に温暖になるというPositive feedbackがあるから、北極では平均以上に気温が上がることはある。その結果、偏西風の蛇行を生むことはある。
・しかし、上記の記事が言っているとおり、それは10年単位の変動となり、去年ではなく、今年の西海岸で急に異常乾燥、異常山火事がなぜ発生したのかの説明には充分でない。
・上記記事では、もっと年年の偶然的、「揺らぎ」的な北極振動「AO (Arctic Oscillation)」の可能性もあり得ると書いている。
・更に、上記記事では書いてないが、偏西風の蛇行はエルニーニョの影響もあり得る。download1
・・・このように、山火事でも、複合的な原因を見ていかないといけない。
・・・なのに「人為CO2に起因する温暖化が全ての異常気象を起こしている」と言いたい人が、LAの山火事もそうだと主張、「だからCO2を減らしましょう」と短絡するのだ。
・・・LAの山火事は、恐らく、地球温暖化を一因に入れて説明しないと説明しきれないだろう。しかし、その温暖化が人為CO2だけが原因というのは行き過ぎだし、かつ、山火事も、もっと他の原因との複合現象と見たほうがいいのだ。
・・・単純すぎる話をしてお金をもらう専門家には注意だ。  Nat